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遊園地デート?いえ、心霊スポットで私は除霊師みたいなことをしています。なぜか?  作者: EPO
第03章 高校1年 2学期

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第24話-2 1年の球技大会-2 1日目女子バスケ1と男子バスケ1

 東山高校の文化祭が終わって、今日は球技大会1日目が来たよ。

 文化祭に行って咲良ちゃんのバスケのスキルが判明した。これなら女子バスケは予備要員の咲良ちゃんが出てくれれば優勝は確実になるんだけど。

 でも、そうすると誰かがケガとかで出れなくなっちゃうんだよね。


 球技大会の日は皆体操服で登校してるから、今は体操服姿で開始時間まで教室で待機してるところ。

 私達女子バスケのメンバーで作戦会議中。


「服部さん、私達大丈夫かな?優勝候補なのに負けたりしたら……」

「気にしない気にしない。優勝候補って言ってるのは他の人なんだから。

 とにかく楽しくやろう。ミスしても気にしないで。私と美亜ちゃんがフォローするから、ね、美亜ちゃん」

「うん、英子と一緒フォローするし、気にせずどんどんシュートしていけばいいよ」

「「「「本当?」」」」

「うん、外れてもリバウンドをガンガン取ってくから。だから心配しないでシュートしてって」

「「「「分かった」」」」


 作戦会議をしてると先生が来てホームルームを始めた。

 連絡事項を伝えるとまた先生が「全チーム優勝な!」って。また無茶を言う……


「先生、全チーム優勝したら焼肉に連れて行って下さいよ」

「「「「そうだそうだ」」」」

「多分無理だと思うんで約束しても大丈夫ですよ?」

「服部、本当に約束しても大丈夫なんだな?」

「はい、全チーム優勝しませんけどね」

「せっかく全チーム優勝出来そうなのになぁ。まあ、優勝したら何か奢ってやるよ。何にするかは後日相談な」

「「「「やったぁぁぁ」」」」


 みんな先生に何かを奢らせるために頑張ることで気持ちがまとまったみたい。

 何を奢ってもらおうかな?




 ホームルームも終わり、女子バスケはスケジュール的に1番最初の試合なので早速体育館の方にみんなで向かった。

 対戦相手は1組。バスケ部の人はいないから、後はどれだけ上手い人がいるかかな?

 私は保冷バッグを持ってるんだけど、みんなその中身が気になるらしい。


「服部さん、その保冷バッグってなんで持ってきてるの?」

「ああ、これ?レモンのはちみつ漬けが入ってるから試合終わったら食べよ」

「服部さんが作ったの?」

「うん、美亜ちゃんと一緒にね」

『『『『『これ絶対美味いやつだ』』』』』


 いやいや、普通のレモンのはちみつ漬けだって。


 体育館のバスケのコートに到着して試合の準備をして開会のアナウンスを待つ。

『ただいまより球技大会を始めます。みなさん、頑張って下さい』


 1組と挨拶をしてコートに散らばる。

 ジャンプボールは美亜ちゃんが担当する。1組の人はあまり経験がなさそうで緊張で身体がこわばってる感じ。

 審判がボールをトスして試合開始。


 ボールが頂点に達したタイミングで美亜ちゃんがジャンプし、ボールをタップする。ボールは上手く味方のいる所に。

 ボールを取ってすぐに前へパスを回しながらゴールを目指す。

 練習通り速いパス回しで相手チームが全員戻って来る前にゴール下までたどり着く。


「シュート!シュート!」


 私の合図でうちのメンバーがシュートを打った!

 でも、リングに弾かれ入らなかった。

 しかし、私がリバウンドをタップしてボールをリングに入れた。


  ゴーール!


 こちらの先取点で試合の幕が上がった。

 私がフォローするということが分かってくれたみたいなので、その後はみんな気楽にシュート出来るようになった。

 私と美亜ちゃんが徹底的にリバウンドを処理して得点していったので、想定以上に得点が入っていく。


 こちらのディフェンスは不慣れな分どうしても穴が出来シュートを打たれるけど、リバウンドは美亜ちゃんと2人で抑え相手のセカンドボールにはさせなかった。


 私と美亜ちゃんが直接シュートするのは控えてたけど、最終的には結構な点数差で私達3組が勝った。

 ちょっと点数差が付き過ぎてやる気がなくなっちゃったのは悪かったかな。


「「「「「「やったぁぁぁ!!」」」」」」

「いい感じに勝てたよ。この後もこんな感じでいこうね。

 はい、レモンのはちみつ漬け」

「「「「「「わぁぁぁ、いただきま〜す」」」」」」


 これでみんな自信を持ってこの後もいけそうだね。




 次はしばらく後にグラウンドの方のバスケコートで男子の試合がある。

 直くんが出るから応援に行かないと。


「美亜ちゃん、男子の応援に行こうか?」

「男子のじゃなくて宮崎くんのでしょ?」

「えへへ」


 グラウンドの方に行くと、次はうちのクラスが試合が始まるのを待っていた。今コートのライン引きを球技大会のスタッフがやってるところ。

 直くん達男子はもう集まってアップしてた。


「直くん、女子は勝ったよ」

「おめでとう、英子ちゃん。男子も頑張らないとね。みんな勝つよ!」

「「「「「おう」」」」」


 男子の方は5組と対戦。同じバスケ部員が1人いて、何かこっちを睨んでる。なんでだろう?


「こっちを睨んでる人がバスケ部の人?」

「うん、三宅っていうんだけど、入部した時から睨んでくるんだよね。嫌われるようなことはしてないはずなんだけど……」

「宮崎、三宅のこと知らないんだ。

 あいつ、バスケ上手いだろ?中学の時1年からレギュラーでさ、モテてたんだよ。

 高校でもそうなるって思ってたみたいだけどさ、更に上手い宮崎がいて女子にモテてるのに無視してるのが気に入らないんだよ。

 しかも、美少女の服部さんが彼女だし。それで逆恨みしてるんだよ」

「「へぇ~」」


 確かに直くんは女子にモテるからね。今までモテてた自分よりモテてると気に入らないんだろうな。でも、私って美少女って言われるほどじゃないから、彼女だけど気にしなくてもいいと思うよ。

 でも、バスケが上手いのはちゃんと頑張って練習したからで、負けてるならもっと練習しないとダメでしょ。


 試合の準備が出来たので、直くん達うちのクラスの男子バスケのスタメンが並んで挨拶してる。


「宮崎、今日は勝つからな?」

「いや~、1対1で勝負するわけじゃないからな。チームが勝てば僕が負けたってどうって事ないけど」

「この女にモテるいい子ちゃんめっ!」


 何か直くんと5組のバスケ部の人が話してるみたいだけど、直くんは気にして無さそう。

 試合で直くんがケガしたりしないといいなぁ。


 みんながコート内に散らばって審判がトスを上げて試合がスタートした。

 ジャンプボールは5組に取られたけど、練習の成果もあってかすぐにみんなマークについてこちらのゴール下へボールを運ばせる時間を遅らせてる。

 5組は三宅とかって人にボールを集める作戦なのかな、パスの中心がその人になるようにしてる感じ。


 余裕が出来たところでうちのチームはボックス1に移り、直くんがボールを持ってる三宅くんを抑え、他のみんなでゴール下に他の人が入ってこれないように締めた。

 直くんにマークされなかなか攻められないからか苦し紛れに5組の人にパスをしたけど、その人も攻め込むだけのスキルがない。仕方なくか無理矢理セットシュートを打ったけど当然入らず、こちらのボールになった。

 ボールを持った人はすぐに相手コートに走っていった直くんに向けて全力でロングパスを出しカウンターを狙う。

 ボールはちょっと外れたけど直くんがなんとか受けとり、そのままドリブルでゴール下まで行きレイアップシュートでゴールを奪った!


  ゴーール!


 このコートの回りの女子が一斉に黄色い悲鳴を上がる。直くん人気があるなぁ。

 「ぐぬぬ」と5組の三宅くんがかなり悔しいって顔で直くんを睨んでるのが見える。さっきあんなこと言ってていきなりこれだと5組のチームメイトにも白い目で見られそうだね。


「ナイスパス!」

「「「「宮崎、ナイスシュー」」」」


 また5組ボールで攻めてきたけど、うちのディフェンスは先ずはマンツーマンで。ゴール近くまでにパスボールをスティールできなければ、ボックス1で直くんがボールを取りに行って、残りのみんなでゴール付近をカバーする作戦で3組は動いている。直くんのスタミナが他の人より格段にあるから出来る作戦だ。

 相手は1番上手い三宅くんとやらにゴール前でボールを集め得点する作戦だったみたいだけど、ゴール前で三宅くんが直くんに抑えられると残ったメンバーで連携するのも難しく単独でシュートするようだった。

 当然簡単には入らない。入っても直くんは気にしなくていいと指示してるから、みんな次のプレーに集中できるようになってる。


 今度は3組が攻める番!

 直くんがポイントガードでボールをコントロールしながら、みんなで速いパス回しをしながらゴール前へ。ゴール前でもパス回しをしながらタイミングを見てシュート!

 外れても直くんがゴール下に入り込んでリバウンドを取り、自分で押し込むかみんなにまたパスを回していく。

 外れても直くんがいるからと思えば意外にシュートも入るようになった。相手のチームとは逆の状況になってるね。


 その後は……

 点数差が縮まれば直くんの3Pシュートで点数を稼いだりで、みんな結構気楽な試合運びで5組戦は圧勝と言っていい勝ち方だった。

 1番上手い直くんに得点チャンスを集中させないで、みんなで得点を取る方法が上手くいった。次もこれで勝てそうだよね。


 試合終了直後直くんはチームのみんなに囲まれて戻って来た。そして回りに集まっていた女子の黄色い声援でまたいっぱいだよ。


「直くん、お疲れ。圧勝だったね」

「みんなが練習の成果をちゃんと出したからだよ。僕はフォローしてただけで」


 私が直くんを出迎えて抱きついてみた。

 回りの女子が「何、あの子?宮崎くんに抱き着いて!」って言ってるのが聞こえた。女子がいっぱいだから婚約者としてちゃんとお出迎えしたんだけどね。


「宮崎、羨ましい奴め。

 でも、何言ってんだよ。お前がコントロールしてゲームメイクしてくれたからだろ。試合中にあんなに気楽にシュートなんか打てないだろ」

「そうだよ。学校の授業での試合だってあんなに気楽に打てねぇよ」

「作って来たレモンのはちみつ漬けがあるからどうぞ」

「「「「「やったぁ!服部さんお手製のレモンのはちみつ漬けだ!!」」」」」

「それ、僕と大輝が作った奴だぞ?」

「「「「え?」」」」


### 続く ###


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