30. 虹色模様
ガッカリしてしまった僕は疲労を隠せない。 とぼとぼと通路を出口に向かって歩み始めた。
そうやって歩いていると、普通の石でもない少し大きめの岩、しかも少し青い色が混ざっている奴を見つけてしまった。
今度は床にあるのだが一点だけ壁に接している。
僕はため息をついた。
またか、また戦うべきなのか。 僕はツッツキ君を握りしめた。
ガシュッ、ガシュッ、ガシュッ、
ガシュッ、ガシュッ、ガシュッ。
30分経過して止めようと思ったその時に、その岩はエネルギー石に変わったのだった。
そしてレベルが2上がり、ドロップ品は、オーブ4個、スキルオーブ1個、大き目で虹色模様の入ったスキルオーブが1個だった。
お、おう。 これはもしかしたら?
僕は期待に胸を膨らませて、虹色模様のスキルオーブを使った。
頭の中でいつものメッセージが鳴り響いた。
<ユニークスキル、<ダンジョン内探知>を取得しました>
やはりそうか!
つづけて普通のスキルオーブを使った。
<スキル、<俊敏2>を取得しました>
そしてオーブを前のと合わせて8つ使った結果、僕のステータスは以下のようになった。
LV 28
HP 133
MP 194
STR 156
VIT 230 + 140%
AGI 134 + 40%
DEX 161
INT 119
MND 160
スキル: 頑健7(ON)、俊敏2(ON)、アイテムボックス2 (10/10)
ユニークスキル: 急所突き、ダンジョン生成、ダンジョン内探知
スキルの数だけはトップ冒険者並みじゃないだろうか、……本当のところは知らないけど。
ステータスだって、今までにオーブを12個も使っているからLV40相当だ。
LV40といえば下位の中堅冒険者並みだろう。
それからの僕は一旦ダンジョンからでてから、<ダンジョン生成>を使い、石や岩の魔物を探したのだった。
<ダンジョン内探知>を使うことにより、石の魔物の場所も分かるのだ。 これはもはや反則だ。
新たに生成したプライベートダンジョンの石や岩の魔物は前回と異なるところにいた。
そして疲れ果てるまでダンジョンを探索して、石の魔物を4体倒したのだった。
途中ダンジョン内でもよおしたので誰もいないダンジョンの中で用を足したことは秘密だ。
結局レベルは8だけ上がり、ドロップ品はエネルギー石4個、オーブ16個、剣2つ、エムレザー3枚が得られた。
オーブはその場で8個使った。 残り8個はマリに使ってもらっても良いと思っている。 アイツを育てて雑魚を任せたい、そんな腹黒いことを考えたのだ。
スキルオーブは出なかったが、そんなものかも知れないと割り切った。
そして僕のステータスは以下のようになった。
LV 36
HP 170
MP 194
STR 195
VIT 283 + 140%
AGI 250 + 40%
DEX 200
INT 162
MND 167
スキル: 頑健7(ON)、俊敏2(ON)、アイテムボックス2 (10/10)
ユニークスキル: 急所突き、ダンジョン生成、ダンジョン内探知
オーブも今までの累計で20個使ったので、レベル56相当のステータスだ。
スキルは3種、ユニークスキルも3種類習得済だ。
<ダンジョン内探知>は、ダンジョン内にいる魔物の位置を約500mまでの範囲で見つけることができる能力だった。 ストレート型ダンジョンでは遠くまで見渡せるので、あまり必要のないスキルだが、あの石を見つけるには都合がよかった。
今日の結果に満足した僕は疲れ果ててアパートへ帰ると、携帯端末への着信も見ずに寝てしまったのだった。