表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

28/202

28.  ツッツキ君

 

 僕は頭の中で念じた。


「ダンジョン生成!」


 前のように岩に手を当てたところからモヤモヤがでて、ダンジョンが生成された。


 僕は早速生成したプライベートダンジョンへ入り、そこで戦闘用の装備に着替えた。 新品の防具に斬新な突き専用武器、そして小剣。

 その他にも食料を入れたバックパックと、ドロップ品回収用のバックパックを2つを背負って奥へと進んで行った。


 第2区画で、スライムの群れと遭遇した。 まずは突き専用武器の試し切りだ。


 僕は群れへ突っ込んでいき、周囲のスライムを武器で突きまくった。

 結論として、突き専用武器を使っても全く問題がなかった。 僕の戦闘スタイルが、ほぼ突きのみの攻撃だったためだ。 

 結果に満足した僕は、スライムからのドロップ品を持って更に奥へと入り、2回目の半透明のゲートを通った。


 ストレート型ダンジョン第3区画の大通路にはノミネズミが居た。

 まあ、普通のダンジョンと同じである。 スライムと同様に()()()()()で難なくやっつけた。

 ツッツキ君とは僕がその突き専用武器に与えた名前である。 我ながら良い名前を付けることができて満足している。


 そして第4区画にはゴブリンの集団がいた。 そこでは少しだけ手間取ってしまった場面があった。

 近接戦で間合いが合わない場合があり、ツッツキ君を上手く使えないことがあったからだ。

 それでも切り抜けられたのは、ツッツキ君をこん棒代わりに使ったり、僕のVITが異常に高かったからに他ならない。 防御力の高さを当てにして、ダメージを食らうのを厭わずに攻撃のみに専念したのだ。 そうしてゴブリンの群れも無事殲滅できたのだった。

 

 そして久々にレベルがあがった。


 LV  21 


 HP 129

 MP 132

 STR 109

 VIT 169 + 140%

 AGI 131

 DEX 117

 INT 119

 MND 113

 スキル 頑健7(ON)

 ユニークスキル 急所突き、ダンジョン生成



 次のゲートを通り、第5区画の遠くを見通した。 普通に僕が通った2986ダンジョンと同じ魔物が配置されているならばイボイノシシがいる区画のはずだ。

 遠くに黒い点が見える。 歩いて近づくとイボイノシシなのが確認できた。

 更に近づくと僕を感知したのだろう、イボイノシシは僕へ向かって突進を始めた。

 僕はツッツキ君を前に突き出して構えた。 するとそのイボイノシシは突き出しているツッツキ君へ突っ込んで自滅してしまった。

 この区画の攻略は大変簡単だ。 ツッツキ君を前に構えていればイボイノシシが勝手に飛び込んでくれるからだ。


 そしてゲートを抜けて、第6区画へとやってきた。

 僕はすこし疲れていた。 なにしろここへ来るまでに20kmは歩いたからだ。

 見渡すとオークが群れが結構近くにいた。 群れの数は10匹だ。


 普通に考えるならこの前と同じように、石を投げて一匹ずつ釣るのがセオリーなのだが、付近に石は落ちていない。 これはどうしたものか。


 スライムのエネルギー石でも投げてみようか? これだって石の一種だ。


 エネルギー石を使って一匹ずつ釣るつもりで、僕はオークへと近づいていった。



 近づいて行って気が付いたが、考えてみると隠れる場所がない。 これでは石を投げるより先に見つかってしまう可能性が高い。 僕は慎重に近づいていったが案の定1匹に見つかってしまった。

 その1匹が無言で僕へ迫ってくる。 一匹だけとはチャンスだ。

 僕はその一匹を離れた場所まで引っ張っていき、練習のためツッツキ君ではなく小剣で切りつけた。


 ザシュッ。


 オークは簡単には倒れなかった。

 何回も斬りつけること数回で弱って来たので、もう十分だと考え、メイン武器のツッツキ君を取り出した。

 

 ドスッ。


 僕はオークを何度も小剣で切り裂いたのだが、結局はツッツキ君の突きで止めを刺したのだった。

 どうやら剣で斬る攻撃は僕には向いていないらしい。


 そして2匹目を倒すために、また群れへ近づいて行った。

 今度は見つかった1匹に連鎖してさらに4匹が付いて来てしまった。


 ヤバイ! 僕は逃げた。

 逃げて逃げて逃げて、振り切った。

 

 50mも離れて視界から消えればアイツ等は追うのを諦める。

 そして油断した途端に、僕は何かに躓いて転んでしまったのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
ダンジョン内で20キロも歩いたって、どうしてわかるの?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ