ストーカーな聖剣、埋めてみた
思い付いた内容を何も考えずに投稿してみました。頭をカラッポにしてお読みください。
聖剣の眠る街、大陸に多くの信者を抱える教会の総本山である聖都にある封印の間に聖剣が安置されていた。
聖剣は地上が魔物や魔人が跳梁跋扈する時代に迫害されていた人類を哀れんだ神により、人類を導く素質を持った一人の青年に託され、魔物や魔人たちの当時の魔神を討滅したと伝説で語られている。
しかし、魔神は倒される直前にこう残した。
『私は何度でも蘇る!人間ども、恐怖に怯えるがいい!』
それ以降、魔神の言った通り200年に一度魔神が復活し聖剣に選ばれた人間が魔神を退け続けた。
いつしか聖剣に選ばれた人物は勇気ある者、『勇者』と呼ばれるようになった。
それから時は流れ2000年。再び魔神が目覚めると予想される年となった。
人類の間では誰が勇者に選ばれるか話題となり、各国は魔神と復活と共に大量発生する魔物と暗躍する魔人対策に追われた。
そして聖都、教会本部前には我こそが勇者であると沢山の人々が集まっていた。
そんなある日、教会本部に安置されていた聖剣が強い輝きを放ち、急に姿を消した。
聖剣は教会本部前を歩いていた一人の青年の前に姿を表し、『さぁ、私を手に取り魔神を倒しに行きましょう!』と青年に念話を送った。
なんと聖剣には意思があったのである。
青年はぽかんと聖剣を見上げると一度頷き、聖剣の柄を握るると
逆さに持ち替え、全力で地面に突き刺した。
当然、周囲の人々は驚きに固まる。そして聖剣も『……えっ?』と困惑する。
そんな周囲の事はお構いなしに青年は魔法で聖剣に大量の土を被せ、その上から石でコーティング、止めと言わんばかりに高圧を掛けて土と石をガッチガチに固めると一度満足そうに頷きその場を去ろうとする。
「「「いやいやいや!何やってんだアンタ!?」」」
我に帰った周囲が青年を引き止める。
「聖剣になんて事をするんだ!?」
一人が青年にそう問い掛けると青年は当然の様に
「だって勇者なんかになったら魔神とかいうのを倒しに行く旅に出なきゃいけないんだろ?」
「当たり前だ!人類の危機なんだぞ!」
「超面倒くさい」
この青年、人類の危機を面倒くさいの一言で無視しようとしたのである。
これに黙っていられなかったのは聖剣もであり、被せられた土と石を聖剣パワーで吹き飛ばし再び青年の前に現れた。
『なんて事してくれるのよ!私が選んだのだから魔神を倒す旅に「うるせぇ!」
青年再び聖剣を地面に突き刺す。
そして青年、土を被せるついでに自分の足元の土も盛り上げ逃走した。
こうしてどうしても勇者になりたくない青年と魔神を倒しに行きたい聖剣、一向に現れない勇者に何故かヤキモキする魔神の不思議な追跡劇が幕を開けた。
続く…?