seijinsiki of the dead
宮島大輔 19歳。173cm65kg。野球。大学生。
浅田龍吾 20歳。175cm70kg。大輔の友達。
渡辺誠也 20歳。179cm。野球部の友達。大学の寮で生活している。
松田穂乃香 20歳。162cm48kg。吹奏楽。大学生。居酒屋"まつだや"でバイトをしている。
★新型ウイルス感染拡大による式典内容の見直し
【政府から緊急事態宣言が発令される見込みですが、○○市では式典時間を短縮して、例年通り式を執り行います。なお、来場の際には公共交通機関をご利用の上...】★
「今年やるって」
俺は、スマホ表示に対応していない市のホームページを見て言った。
「やるんだ? 俺スーツどこやったっけな」
龍吾が目線をスマホに向けたまま返事をする。人といるときくらい、顔を上げてほしい。
「みんな変わってるんだろうな。女子見てぇぇ。ていうか松田見てぇ! 俺の穂乃香!」
キモいな、と龍吾が肩を叩く。中学までは、俺より小さかったのに、今では目線が同じ高さにある。
「あっ、でも飲食を伴う会合は控えてくださいって書いてあるよ」
そう言って龍吾はすぐにラインを開いた。
「そんなルール有っても、無いみたいなもんじゃん」
「確かに」
「誘われなかったらどうしよう」
「大輔が誘われないわけないじゃん。ていうか全員集まる感じだぜあれ」
「あー、そっか。てか俺らの中学全部で何人だっけ?」
「えーと、四十人のクラスが八クラスあったから」
三百二十人、と俺は言った。