表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
傍観主でいさせてくださいっ!〜最強設定トリップ夢主は貞操を守りたい〜  作者: Sio*
貞操が掛かってなきゃ憧れてたシチュエーション(文化祭編)
16/30

既に負けフラグでは?



「へぇ、だから最近マコの付き合い悪いんだ」



「ごめんなさい、煽るような真似して…」



「大丈夫だよ!でもいいなぁ、そっちも楽しそう」



「透真先輩も。マーチングやるんでしょう?」



「そう!ずっと言っててさ、ようやく叶うんだー!」



「管の特権ですよね、マーチング。私たち行進しながらとかさすがに難しいですから…」



入学して初めての連休。

朝から晩まで音楽漬けの日々を送っていた。

午前中はオケのパート練、午後はアンサンブルの練習。

結局曲はカノン、ゲームサントラ、弦楽四重奏曲第1番第3楽章、柊崎先輩のオリジナル曲、そしてこの世界で流行ってるアーティストの定番夏歌アレンジにした。持ち時間30分ならこれくらいあれば大丈夫だろう。


抽選結果、先に私たちが、後から軽音楽部が演奏することに決まった。────既に負けフラグでは?

しかし、抗わなければ結局夢小説通りのあーんなことやこーんなことをされてしまう危険性がある。

でもこのまま廃部をするのも原作ファンとしては悲しいものである。圧倒的不利な状況をひっくり返した胸熱展開である文化祭編で人気が安定したと言っても過言ではないのだから。

まぁ、私1人がなにしても結果は変わらないだろう。悲しいことに。出来ることを精一杯やるだけだ。



とろとろ温玉と焼き色のついたとろけるチーズが最高のチキンカレードリアを平らげたあとは、透真先輩のプチリサイタルだ。

だって!!!!ムーアサイド!!!!やるんだよ!?!?!?!?

出だしのファンファーレがめちゃくちゃかっこいいから聴いてみんな。

ちなみに先輩はこの後めっちゃ吹くからと私と同じカレードリアにさくさく食感と特製ごまソースが病みつきになるとんかつ定食(ごはん特盛)、〆と称して塩鶏の卵とじうどん(特大)を汁ごと平らげた。付け合せの味噌汁やサラダも含めてだよ????????胃袋化け物では??????????

ちなみに特盛は漫画飯を浮かべて欲しい。分からない人は某焼肉チェーン店で頼んでみて。あ、ねぎたまご飯食べたくなった。あと牛○アイス。




透真先輩の透明感のある、突き抜けるような真っ直ぐなムーアサイドを堪能した後、少しだけ全員でやる死の舞踏とセビリアの理髪師、アンコール用の第九を一緒に練習した。

どれも私の大好きなゲームに収録されてて、いつか大勢で弾けたらとひっそり練習してたから、それなりに弾けてると思う。おかげで私は第1ヴァイオリンとなった。パッセージ縺れそうになるけどめちゃくちゃたーのしー!!!!







アンサンブル練習は順調だった。

元々私のリクエストでの曲で、この中で1番実力がない私が弾ければ、あとの人達はほっとけば数日で仕上げてくる。

今日はカノンメインだったが、柊崎先輩のリアレンジが最高なのと、元よりヴィオラチェロと低音が増したことによる厚みでものすごくいい出来となっている。細かい部分の擦り合わせや、曲想の統一とかは必要そうだけどね。

しかし弾いてて思ったが、出だしちょっとバラけてたのを瞬時に見極めて調整した秀くんのヴィオラはすごいなと改めて思う。学生でこのレベルなら、わざわざここじゃなくても音楽科があるところ行けばいいのにとか思ってしまう…。

本人に言うと「えー、だって女がいたら菜乃花(婚約者)が心配しちゃうじゃん?ここなら男子校だしヴィオラ弾けるし全寮制だしで条件ぴったしだったからv(`ゝω・´)」と返ってきた。なるほど…?

ちなみに私のことは話してあるらしい。「同じ部で仲良いけど、絶対俺のこと好みじゃないしおれも好みじゃない」正解だよ。お色気路線は苦手な部類だ。


流行りの夏歌は簡単な楽譜で、みんなで歌ったり手拍子したりと周りを巻き込むスタイルにしたので、原作では固くて圧倒した演奏だったアンサンブルも、これで少しは対抗できるだろう。

なんたって軽音楽部はファンを巻き込むスペシャリスト!になる予定!クラシックに馴染みのない人たちはどうしても盛り上がる、手の出しやすい音楽に惹かれる。あのゲームにハマる前の私がいい例だ。それなら私たちも、そういう曲を取り入れる。少しでも敷居を下げ、身近なものだよと手を差し伸べる。

私たちはこのアンサンブルで、1人でも多くのクラシックファンを生み出そうと策を練った。





そして連休最終日。私たちは街へと降り立った。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ