アクセル閏年
実は何処にも無い
既に此処には無い
欲しい物も好きな物も
詰め込まれてしまったよ
箱の中に
知らないのも無理はない
仕方ないのだ
パンドラの箱を開けたでしょう
だからだよ
中から飛び出た物があるなら
元に戻さなければいけないでしょう
来る日も来る日も
何も無い世界には
陽は昇るが
影が出来ない
あなたの影は奥深く
閉じ込められて
出て来れない
誰かは
それを楽しみながら笑い
誰かは
それに無理して参加する
いや
無理という感覚も無いから
なんだか変だなと思いながら
笑っているのだ
何故、何処にも無いの?
何故、此処には無いの?
欲しい物って何?
好きな物って何?
詰め込まれたって何?
其処にはあるの?
あるの?
わからない感覚が
時々
出てくるのは何故なの?
奪われたの?盗まれたの?
不必要にされてしまったの?
あるみたいってしか言えない
どうして
これしか言えないの?
来る日も来る日も
何も無い世界には
夜は来るが
影が出来ない
あなたの影は奥深く
隔離されて
出て来れない
誰かは
それを喜びながら叫び
誰かは
それに無理して参加する
いや
無理という感覚も無いから
なんだか変だなと思いながら
笑っているのだ
開ければ苦しいから
閉じ込めた箱
あなたの中にもある箱さ
中身を見たくは無いか?
なに、充分に時間が経っている
そうさ
心の底から笑えないのは
それを見ていないからさ
寝転がって見ながら
スナック菓子を
食べれていないからさ
来る日も来る日も
何も無い世界の中
あなたは
決断できずにいる
あなたの影は奥深く
あると思い込み
目の前にある物を見ない
誰かは
それを面白がりながら話をする
誰かは
それに乗っかりながら様子を見る
乗っかる感覚は点滅するから
もう、どうでもいいと思いながら
笑っているのだ
あなたの決断待ち
時間は有限だ
ストップウォッチでも
押して計ればいい
馬鹿丁寧な意識には
何も決められない
一杯のコーヒーですら
頼めないのさ