中学野球引退
「以上でミーティングを終わります。」
榛名中では新チームの引継ぎが行われていた。
故障で出られなかったキャプテン後閑、
冬場明けて新たな可能性を見出した部長の玉置、
などなど、今年の3年生はなんだかんだでミラクルを起こした。
秋の初戦敗退から約9ヶ月、夏の県大会出場を果たしたのだ。
強豪榛名の復活を遂げた首脳陣や後輩の挑戦もまだまだ続く。
目標を関東大会出場に掲げていた。
有望な1、2年生が揃っているので、あとはチームとしての機能を強化していくことを課題に挙げた。
多彩な起用法でも戦えるように、全員が複数のポジションを守れるようにするなど具体的な取り組みを出していった。
一方、大夢は高校の進学先に悩んでいた。
祖父と同じ高崎工業か、私立か。
それとも、憧れの先輩慎平と同じ高崎高校か。
しかし、偏差値が高すぎる。
私立はお金がかかる。
そして、激戦区群馬なので毎回同じ高校が甲子園に出場できる保証はどこにもない。
悩みに悩みまくっていたが、父親の母校である高崎商業を志望することにした。
父親が通っていたからではない。
むしろその理由は気持ち悪いというのも中3の大夢らしい。
大夢は甲子園狙えて、見ている人たちに感動を与える野球をするなら、商業高校という考えがあったのだ。
そもそも商業を学びに行くに当たり、何が必要なのかを、受験勉強と同時に考えることもまた、大夢の高校入学までの課題でもあった。
周りに流されずに、ただ自分の道を信じていくだけ。
先を見据えているが、今後のことはわからないんだ。
だから、楽しいんだ。
自分の志望する高校がたまたま父親と一緒というのもあり、父の後押しもあって、家庭教師をつけることにした。
今後のことはわからないと言ったが、大夢を何としてもプロに入れさせるので、大夢の高い意識がこれまでプロに入団した人の平均以上になっているように、何としてもそういう設定で強引に(ry
と作者はほざいてますがご心配なく。大夢は大夢として暖かく見守っていてくださいね!
to be continued...