93.海へ行こう
海に行くみたいですねぇ
―――夏といえば!
「青い空!」
「白い砂浜!」
「輝く太陽……」
「そして!彼方の水平線っ!!」
「おい誰か青い海を言え今回の主賓だろ」
「更に槙のツッコミっ!」
「夏関係無いだろ」
という訳で!
僕達は今、海にやって来ました!
「……良いんですか。誘っていただいて」
「ん?良いの良いの。どうせ一人分余ってたから」
愀の問いかけに菖さんが答える。
メンバーは神和三姉弟に、僕、柚、愀。一人分余ってたというのは車の座席の事だ。厳密に言えば七人乗りな訳だけど、そこはツッコまないであげよう。
「いざ!海へ!」
「走り出すな。服着たまま飛び込むんか」
「水面を走れば問題ない!」
「なら良いや。行ってこい」
「いやツッコんでよ!」
ツッコんでくれなきゃボケる意味ないでしょうが!
「そうやってすぐボケに反応するからツッコミに回されるんだぞ?」
「はっ!」
「もう少し適当に生きたら良いんじゃないかな」
「それ柚に言われたくないかな……」
「柚ちゃん真面目だもんねぇ」
良かった、同じ意見の人いた……。
「ていうか、漫才やってないで早く泳ごうよ」
「ん?」
「いや、ん?って……」
「樂、分かってて言ってるよな?」
「何を?」
「もう夕方だけど」
「………………」
辺りを見回してみる。
真上には紺色をした空。水平線にはほとんど沈んだ太陽。そこから茜と紺のグラデーションになっている。砂浜は白い。
……今、何時?
「今日はもうホテルに戻るってぞ」
「……え?泳がないの……?」
「……この時間から泳ぐのは」
「どうかと思うよ」
「泊まりなんだから聞き分けなさい」
そういえば二泊三日とか言ってたな。……なら良いか。明日存分に泳ごう。
「でもなんでこんな時間に」
「混んでたからなぁ」
「混んでただけじゃこんなに遅くはならんでしょ……」
「それより、部屋割りはどうするの?」
「男女別に分ければ良いでしょ」
「そうだね」
うーむ……解せぬ……。
夜。
―男子部屋―
樂「で、何する?」
槙「夜強くねぇんだから寝ろ」
愀「ふぁ……」
―女子部屋―
菖「こういうのは初めてだねぇ」
葵「そうだね」
柚「……(うとうと)」




