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高校生達のかなりどうでもいい日常  作者: はんぺん
八月、葉月、August…
89/240

89.呼び止めるのは危険

急ブレーキは危険です



「あ〜……今日も暑いねぇ……」

「お前それしか言ってないぞ?」


 仕方無いじゃないか。他に言える事ないんだもの。


 午後2時過ぎ。槙と一緒に自転車で走らせていた。具体的にいうと、ジャ○コの周辺。詳しく言うと、ジャス○の周辺の国道に垂直に交わる三車線道路のわき。


 特に何かをした訳ではないけど、テキトーになんやかんやした帰り。この時僕は、いや、僕達は、何事もなく家に帰れると思っていた。


「あれ?神和っちじゃーん」

「うわぁ何かいた!!」

「何かって……失礼なヤツだなー。あとサギも」

「…………」


 ……まぁ、大したことでは無いが。

 それよりも、僕は『目の前を走っていた槙が急ブレーキをかけたのをギリギリ見切って止まったは良いけど左膝を自転車に強打した』という事の方が重大だった。


「……サギ?」

「…………」

「あーすまん、急に止まったからどこかぶつけたんだな」

「…………」

「あー、なるほどねー」


 正直、声が出ない。いや、出そうと思えばたぶん出る。でもそんな暇はない。痛い。


「サギー、大丈夫ー?」

「…………」

「返事すら無理っぽいぞ。しばらくほっとけ」

「分かった」


 この槙の判断は酷いように見えて正しかったりする。

 僕もこの痛みはしばらくすれば引くと思ってるし、この程度(悶絶してるけど)で心配されるとなんだか申し訳なくなる。


「で、二人はどこ行ってたの?いつも通り、○ャスコに出没してた?この暇人が!」

「いや違うけどさ、いつから俺は出没とか言われるようになったんだろうな?」

「さあ?」


 少し痛み引いてきた。

 槙は、中学の時から何故か出没とか出現とか言われている。槙のワープ能力と関係があるのだろうか?


「で、朝霧は何してんの」

「あたし?今からジャ○コ向かうとこ」

「お前も暇人じゃねぇか」


 ……紹介が遅れた。

 今さっき僕達に気付いて呼び止めた(本人にその気があったか分からないが)のは中学の頃のクラスメイト、朝霧 楓(あさぎり かえで)。とてもさっくりした性格で、好きなものと嫌いなものへの態度の差が酷――もとい、分かりやすい。それとここまでの会話から分かるように、人を独特な名前で呼ぶ癖がある。例えば僕はサギである。漢字にすると鷺だが、イントネーションが尻下がりなせいで詐欺みたいになってる。


 それともう一人。ここまで一言も喋ってない、楓の妹。朝霧 椛(あさぎり もみじ)。 あまり話した事はないので性格はよく分からないが、とりあえず礼儀はなっている。さっきも言葉こそ発しなかったがお辞儀はした。たぶん年上の人とどう接したら良いか分からずにいるだけだろう。


「失礼な。あたし達はただ買い物にいくだけだぞー」

「そうか。で、俺達に何か用か?」

「いや?特にないけど」


 無いんかい。

 まあ分かる。元クラスメイトを見かけたら声かけたくなる。でも僕は痛い。だいぶ引いてきたけど。


「そういえば二人は高校どこ行ったの?」

「二人とも木工」

「あ、受かったんだ。おめでとー」

「どーも」


 槙が雑な対応してる……。これ早く帰りたいみたいな声色してるんだけど。

 まあ分かる。だって今、槙日向にいるもの。朝霧姉妹は木の影の中にいるけど。今日は日射しが強い。某発射に2ターンかかる太陽光線が1ターンで撃てそうなくらい強い。つまり暑い。


「じゃーあたし達もう行くわ。サギー、お大事ねー」

「うーん……じゃーねー……」

「じゃあなー」


 楓は軽く手を振りながら、椛ちゃんはまたお辞儀をしてからジャス○へ歩いていく。……槙の、小さなため息が聞こえた。


「……結局僕、ほとんど喋ってないんだけど」

「そうだな」

「まあ良いんだけどさ。あー、痛かった……」

「明日には内出血で黒くなってるな」

「笑い事じゃないけどね」



新キャラ登場ですね。

名前が同じ意味だとか言わないでくださいね。

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