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高校生達のかなりどうでもいい日常  作者: はんぺん
七月、文月、July…
78/240

78.合羽は持ってた方が良い

傘差しながら自転車の運転は

危険なので控えましょう♪



「いやぁ……雨だねぇ」

「そうだな」

「…………」


 下校前。駐輪場。


 僕達三人は家に帰るべく自転車を出そうとしていた。


「これだけ雨だとびしょ濡れになるね」

「そうだな」

「教科書とか大丈夫かな」

「大丈夫だろ」

「なんかさっきからテキトーじゃない?」

「気のせいだろ」


 いや、絶対テキトーだ。だって槙だもの。


「しかし、これだと家にまっすぐ帰るしかないな」

「どこかに寄ってゲームするにしてもねぇ」

「……雨酷くなる可能性が」

「問題はそこだよ……」


 ちなみに一度経験した。夕立だろうと思って雨宿りがてらジャ◯コで遊んで、しばらくしてから出たら土砂降り。なんてこったい。


「雨ってさ、早く走った方が良いのか遅い方が良いのか分からないよね」

「そうだよな……速度上げて早く家に着く代わりに思いっきり雨に突っ込むか、速度落として真上から受けるだけに留めるか」

「……結局早く帰った方が安定する」

「だよなー」


 さっきから槙と愀がカバンを漁っている。何をしているのだろう?そう考えていると、カバンから合羽が出てきた。


「え?ちょ、合羽?」

「ん?そうだが?」

「…………」

「二人とも持ってきてるの?持ってないの僕だけ?」

「そうだろ?」


 ……なんて奴らだ。僕が濡れて帰る中、自分だけ合羽着込もうなんて。


「という訳で槙」

「なんぞ?」

「僕も入れて」

「無茶言うなや」


 だって……。


「大丈夫だよ!その大きさがあれば!」

「大きめに見えるけど一人分のサイズだからな?」

「……だ、大丈夫だよ!」

「蹴り飛ばすぞ」


 バイオレンスだ!


「うう……愀〜……」

「…………」

「すごいピッタリした奴着てるぅー!!」


 なんかピッタリしすぎてウェットスーツみたいになってるよ!どう考えても入れないよ!


「はぁ……ったくしゃあないな。これ使えよ」


 槙が合羽を放り投げてくる。え、あれ?


「え、でもそれだと槙が」

「良いんだよ俺の事は」

「でも……」

「俺は大丈夫だから」

「槙……」


 なんか……すごい罪悪感が。どうしよう、僕のわがままのせいで……。


「なんせもう一着あるからな」

「僕の感動を返せ!」


 なんか損した気分だよ!


「まぁ、でも、ありがとう」

「良いよ良いよ。樂が忘れてくるだろうと見越して持ってきた訳だから」

「うん……反論できないよ」

「はよ着ろ。愀がすごい退屈そうな目して見てる」


 あれ?槙もう着てるよ?なんか早くない?




樂「……槙、これ僕一人だと留められないんだけど」


槙「慣れなさい」


樂「そんな、ひどい……」

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