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高校生達のかなりどうでもいい日常  作者: はんぺん
七月、文月、July…
65/240

65.文化祭二日目

一般公開であの娘が語ります


視点 柚香



 ……ここか。


 ボ……私は今、木工の校門前にいる。今日は文化祭をやっていて、一般公開されている為中に入れる。


 ここに何をしに来たかって?

 決まっている。槙と樂を冷やかしに来た。四階のMBの教室で射的をやっているらしいので、そこを目指す。


 私は自転車を駐輪場に停めて校舎に入る。外が晴れているせいか暗く見える。…………四階まで昇るのか。


 賑やかだな。文化祭なのだから当たり前といえば当たり前なのだが。


『おーっとここでデスソースだぁ!!』


 中庭にはメインステージがあるらしい。イベントはほとんどそこで行われるとか。……さっきから焼肉のタレとかデスソースとか聴こえるのは何故だろう。そして何故それに歓声が上がるのだろう。工業高のノリがイマイチ分からないよ。


 四階に到着。他の階も混んでたけど、四階は輪をかけて混んでいる。こんな狭い所に密集しなくても良いだろうに……。


 奥の方に射的の看板が見える。今はそんなに人はいないようだし、入ってみよう。


「「いらっしゃいませー」」

「いらっしゃ……って、柚?」

「やあ」

「知り合いか?」


 奥で的(何故か折り紙。どうせ槙が作ったのだろう)を整理して立てていた樂が私に気付く。整理を終わらせてこちらに駆け寄ってくる。


「柚、どうしたのこんなムサ苦しいとこ来て」

「樂と槙を冷やかしに来たに決まっているだろう」

「あ、やっぱりそこに落ち着くんだ?」

「特にする事も無かったしね」


 樂が私を暇人を見るような目で見る。間違ってないけど、何か不服だ。


「やってく?射的」

「遠慮しておくよ。私がやったら一番良い景品持ってくよ?」

「たいした自信ですねぇお客さん」

「ちょっと見せてもらいましょうか、その実力を!」


 受付二人に絡まれた。……ここまで言われたならやらない訳にはいかないだろう。


「一発、試し撃ちして良い?」

「「どうぞどうぞ」」


 かなり本格的に作られた木製の輪ゴム鉄砲に輪ゴムを装填。足元に向けて撃ってみる。

 ……ふむ。かなりまっすぐ飛ぶみたいだ。一応、自由落下まで考慮すると……。よし。


 的の点数を見る。得点制のようだ。何点目指せば良いのか分からないが、とりあえず最高得点を狙ってみよう。


――――――――――


「す、すげぇ……」

「260点も取るなんて……」

「最高得点って理論上320だよね?」

「これって、何が貰えるんだい?」

「あ、景品はこっちだよ」


 樂に案内される。なんだ。100点取れば一番良い景品が貰えるのか。余裕じゃないか。


「じゃあ、これ貰ってくね」

「うん。荒らしには来ないでね」

「そんな非道な事はしないさ。一回やれば充分だし」


 制作者を挑発するような台詞を残していく。受付の方からうめき声が聞こえた。


「そういえば、槙はどこにいるんだい?」

「槙?中庭でステージ見てるんじゃない?」

「分かった。ありがとう」


 槙で遊ぶために中庭へ向かう。どの辺にいるだろうか。


 発見。ステージの正面から少し離れたところで仁王立ちしている。槙の基本的な待機ポーズだ。後ろから近寄る。


「…………わっ!」

「ん?柚か。来たのか」

「リアクション薄いよ。もっと驚いてくれなきゃ」

「足元砂利なんだから足音聴こえるって」


 私とした事が……盲点だったよ。


「これさ、一体なんのイベントなの?」

「早飲み大会。決勝」

「飲むの?焼肉のタレを?」

「あのな――」

〜説明中〜

「――という事。決勝だからってこれまでの二倍の量ある」

「味を想像したくないね」

「まったくだよ」


 ますます工業高のノリが分からない。


「君はやらないのかい?」

「帰ってからお前の布団に吐くぞ」

「君のモノなら受け入れよう」

「流石に引くわ」

「私自身も引くから安心しなよ」






槙「次は腕相撲の決勝みたいだな」


柚「君は出ないのかい?」


槙「出ないって」

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