63.文化祭一日目 その1
槙君は今日も暇人です
視点 槙
『それでは飲み物を!』
『さぁ、何が来るでしょうかねー』
文化祭一日目。現在の時刻は12時33分。
木工祭は今日明日と一般公開されていて、クラス展もこの時だけ動く。……ウチのクラスは中途半端な出来だけどな!!
それはともかく、シフト表はあらかじめ決めてあったものに沿って交代していくのだが……客の数に波がある。捌ききれないほどたくさん来たかと思えばパタリと来なくなる。なんだこの現象。
今は波が引いている状態。まがりなりにも仕事中で昼食もとれない俺は暇潰しに窓の外、中庭のメインステージを見ていた。
『コー◯です!楽勝ですねー!』
『さて調味料はー?』
メインステージではなかなかにカオスなイベントが行われている。その名も『早飲み大会』。
……別にカオスでもなんでもないって?そういうのは内容を聞いてから言え。
この大会はトーナメント制。我が木工16クラス(内約:一年5クラス 二年5クラス 三年6クラス)から二人ずつの出場。クラスごと対向で、出場者は出された飲み物をどちらが早く飲みきる事ができるかの勝負。
問題はここから。
まず飲み物。くじ引きで決める。クラス別にステージ上で。ラインナップは俺が見た限りではコ◯ラ、ペ◯シ、CC◯モン、メロンソーダ、三ツ◯サイダー、トマトジュース、エトセトラ……。俺が見ていないだけでまだあるだろう。
次に、注いだ飲み物に調味料を加える。……もうすでに嫌な予感しかしないと思う。こちらもくじ引き。ラインナップはねりわさび、からし、ケチャップ、ニンニク、生姜、タバスコ、焼肉のタレ、ポン酢、エトセトラ……。
これを入れ物ひとつ分ぶち込む。わさびならチューブの中身を全部。容器の大きいものは流石に全部はいれないようだが半分は入れるようだ。
これを混ぜる。
飲み物をかなり大きい器に入れる。間違いなく2リットルは超える大きさの器に入れる。そこに調味料を突っ込む。器にフタをして振る。炭酸だろうがお構いなしに振ったくる。ついでにマドラーでかき混ぜる。
これを飲む。
むせようが吐き出そうが全て飲まされる。2リットル以上の危険物を。
…………これでもカオスじゃないと言えるか?言える奴は出場したら良い。まず間違いなく優勝できる。
『おおーと、ここで焼肉のタレだー!』
わあああぁぁぁぁぁ……
酷い組み合わせだな。飲みたくない。あとなんで歓声が上がってるんだ?
うっわ、相手のチームはサイ◯ーにタバスコだってよ……。おい司会、何が『これは炭酸対決だー!』だよ。あぁ、透明な液体が赤く染まっていく……。
……しかし、あれを飲む出場者も色々すごいと思う。この学校はヤバい催しやってるなぁ本当に。
俺は参加したくないね。
しかしまぁ……文化祭だというのに暇だな。客は来ないわ飯は食えないわ……早く交代の時間になってくれないかなぁ……。
あ、吐いてる。そりゃそうだ……。
あなたは飲めますか?
あ、私は無理です




