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高校生達のかなりどうでもいい日常  作者: はんぺん
七月、文月、July…
61/240

61.前夜祭前夜

愀君の回想から入ります。

視点 槙



 文化祭前夜祭前日。18時38分。

 明後日の文化祭のクラス展示の準備をしていた。


「…………」

「…………」


 今教室に残って作業しているのは数人。具体的に言えば5人。はっきり言って少ない。まだ的も作り終わっていないというのに。


 ……まぁ仕事を探しもしないでゲームしてくっちゃべってる連中がいないだけマシだが。奴らはいるだけ邪魔だ。無駄に場所とって喧しいだけというぶっ壊れたラジカセ&スピーカーより邪魔だ。いなくて良い。


 ちなみに俺の近くで壊れた銃(仕事しない連中が遊んでて壊れた)の修理をしているのは愀。なかなか手際が良い。樂はやる事があって帰った。


「…………」

「…………」


 少し離れたところで作業をしている三人も含め、会話がない。無理に会話が欲しいとは言わないが、何かモチベーションが下がっている気がするのは気のせいだろうか。


「…………」

「…………槙」


 愀が小さい声で話かけてくる。


「なんだ?」

「…………正直、怖い」

「あ?何がだよ」


 何が怖いんだ?俺か?いや、俺は目付きが悪いとは言われるがそんなに怖い事をしているつもりは無い。じゃあなんだ?今折ってる龍か?確かにかなり精密なものだが、そんなに怖いものではない。……なんだろう?


「……槙が、怖い」

「は?」


 俺が?俺何かしたか?


「槙、さっきから殺気放ってる」


 さっきから、殺気……?つまり……?

 ……分かった。俺さっきから殺気放ってたわ。自分で言うのもなんだけど不機嫌だし。


 原因は間違いなく仕事しないで騒いでいた連中だ。いい加減イライラしていた。俺自身はそこまで気にしていなかったが勝手に殺気を放っていたようだ。どれだけイラついてるんだ自分。


 それで他の三人も黙っていたのか。なるほど。……あれ、俺って皆が怯えるほど殺気放って気付かないのか?


 ところでうっかり流したけど『さっきから殺気』って意図してやったのか?それとも偶然?


「いや、マジで槙怖かったから」

「俺達ずっと“今にも飛び火するんじゃないか”って不安だったんだからな」

「普段は影みたいな存在感なのに黙ってても圧力あったもんなぁ」

「いや、うん。すまんかった」


 ……そんなに怖かったのか?

 

「良いよ別に。……それで、何に殺気向けてたんだ?」

「……何もせずに遊んでた人達じゃない?」


 なんで分かったんだ愀。


「そうなのか?」

「そうなんだよ。もうホントに仕事しないなら帰れやって感じで」

「それなー」

「勝手に銃使って壊した奴とかいるしな」

「……おかげで仕事増えたよ」


 さっきまでの空気はどこへやら、わいわいと喋りながらの作業となった。他のクラスメイトの仕事してない勢への愚痴を言い合いながら。


「おーいそろそろ片付けろー。7時には教室出るようになー」

「「「ウイーッス」」」


 いつの間にか7時の5分前。……教室はかなり散らかっている。紙とか木材とか何かの端材とか輪ゴムとか。これを5分で片付けて教室出ろって?大変だな。


「さっさと片付けて帰ろうぜ」

「はぁ……まだ仕事終わってないのにな」

「明日早く来てやるか……」

「そうだな……」

「全員でしっかり仕事してればもう終わってる頃だけどな」

「「「はっはっはっは」」」


 深夜(まだ夕方の終わり辺りだけど)特有のテンションで片付けを始める。残った仕事をまとめながら。


 ……明日も忙しくなりそうだ。



―――――――

――――――

―――――


視点 愀



 ……昨日の準備はこんな感じだった。仕事はさっき終わったところだ。


 ……これから前夜祭が始まる。色々なイベントがあったはずだ。楽しい文化祭になると良いと思う。



結局準備は間に合わなかったようです。

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