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高校生達のかなりどうでもいい日常  作者: はんぺん
六月、水無月、June…
47/240

47.テスト期間でものんびり

勉強しましょうよ……

 


「う〜……」

「樂、吐きたいならトイレ行けよ」

「そのネタはもういいよ!てか懐かしい!」

「で、どうした?」

「あぁ…うん、お察しの通りだよ」

「吐きたいのか」

「そうそう。いやぁ、さっきから気持ち悪いのなんの――って違うから!」

「じゃあ乗るなよ」


 放課後。テストで三限までなのでまだ一時。

 例の場所でうつ伏せで転がっている僕に対してボケ始める槙。いつもツッコミだし、たまにはボケさせても良いんだけどさ……。


「分かってて言ってるんだから(たち)が悪いよ……」

「まぁ粗方の学力事情は把握してるしな」

「お互いにね……」

「困ったもんだよ」


 槙がカバン漁ってる音がする。今日は何が出てくるのかな?


「で、何の教科で撃沈したんだ?」

生物(せいぶつ)……」

「あぁ、ナマモノか」

「そうそれ……ミドリムシ食べる人間なんて居ないよ……」

「いくらなんでもピンポイントは無いな」

「そもそも生態系とか食物網とかどうでもいいし」

「そうもいかないから厄介なんだよな」

「覚えて何になる――」


 バサバサバサバサッ!

 突如響く羽ばたきの音。敵襲か!?


 槙に注意を促そうと目を向けると――



――槙が鳥を集めていた。



「ま、槙?何してるの?」

「鳥集めてる」

「それは見れば分かるかな」

「暇だったから。猫も居ないし」

「あれ、猫どこにやったの?」

「モノみたいに言うなよ。探してみたら木陰で寝てた」

「寝てるの?」

「……確実に嫌われるぞ?」

「読心!?」


 猫が寝てる間に触りに行こうとしたのがバレた!?


 うぅ……何もしなくてもモテる槙には僕の気持ちなんて分からないさ……。


「あの猫限定だけどな」

「そうだね。……でも、その鳥達は?」

「餌付けなう」

「………………」


 槙の手にはパンくずが。という事はさっきカバン漁ってたのはコレを出すためか。


「ていうか槙。君はここの主になりたいのかな?」

「え?なんで?」

「猫だけじゃ飽きたらず、今から鳥を手懐けて、ゆくゆくはここの動物全てを……」

「出来たら楽しそうだけどな?できないからな?」

「なんだつまんないな」

「つまるとかつまらないとかそういう問題じゃないだろ」


 そう話してる間にもどんどん鳥は集まってくる。……いや、普通野生の鳥ってこんなに集まらないよね?


「槙、これ過去に何度かやった事ある?」

「ん、何度もあるぞ。猫も気まぐれだし」

「やっぱり……」

「?」


 槙……あれ無自覚だ。完全に無自覚でここの主になろうとしている。槙ってこんなに天然だったっけ?それともただ単に動物好きをこじらせただけ?


「だいぶ鳥も馴れてきてるみたいだし……」

「そうか?まだ俺の近くで寝てくれないぞ?」

「君の“馴れる”のハードル高過ぎるよ……!」

「えぇ?」


 ダメだ、この槙。早くなんとかするか、別の槙と取り換えないと……。


 そもそも槙はここの生態系をどうしたいの?あとここの食物網ってどうなってるの?色々謎なんだけど。


「ていうか君は動物にモテ過ぎだよ!」

「その分人にモテないけどな」

「……えっと」


 どう反応すれば良いのやら。確かに槙ってモテないけど。見てくれは悪く無いはずなんだけどなぁ……ん?身内の欲目なのかな?


「……なんか頭痛くなってきた。僕帰るよ」

「おう」

「ここの主になるの頑張ってね」

「いやならねぇよ」


 槙の否定を背中に受けつつ、僕は家に帰るべく自転車に乗った。




猫「にゃ」


槙「あれ、起きたのか」


樂「猫っ!」


槙「帰るって言ってなかったか?」

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