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高校生達のかなりどうでもいい日常  作者: はんぺん
五月、皐月、May…
29/240

29.避暑地へ

この日の日中の最高気温は30度超えだったそうです

「今日も暑いなぁ」

「そうだねぇ」


 放課後。例の場所。詳しくは言えないが。


 あまりにも暑かったので涼みに来た。シートはしっかり持参。槙はポケットから召喚した。


「まだ五月なのに」

「この暑さはおかしいよな」

「地球温暖化の影響かねぇ」

「だろうなぁ」


 現在の状況だが、木陰に僕がシート敷いて仰向けで転がっている。僕から見て左手の木陰に槙がシートの上に方膝立てて座っている。正直僕はクッションの類を頭の下に置いてないため頭ゴリゴリして痛い。


「相変わらずここは涼しいけど」

「そりゃ木陰だからだろ。ちょっと日向出てみろ」

「ヤだよ。絶対暑いもん」

「当たり前だ」


 それにしても槙のシート小さい。僕のがだいたい二メートル四方はある。槙のものは一辺がその半分ほど、面積にして四分の一。槙は転がりたい時は建物の中に行くのでそれで良いのだろう。


「直射日光の破壊的おかしいよ…」

「風で相殺なんて到底無理なレベルだもんな」

「……今日風ないし」

「熱風吹き荒んでるより良いだろ」


 槙は少し上を仰ぎ見る。つられて僕も見る。多少の雲がゆっくりと流れて行く。


「熱風は嫌だなぁ。槙の部屋みたいになる」

「その批判どうよ…」

「割りと正しいと思うけど」

「お前が狙ったように熱風の日に窓開けるから」


 槙が突然立ち上がる。そして右後ろへ歩きだす。

 何事かと見ていると、槙の行く先に猫ちゃんが。


「あ、猫ちゃん」

「にゃー」

「ああもう可愛いなぁ!」

「悶えるなと」


 猫ちゃんの目の前に到着すると、槙は猫ちゃんをヒョイと抱き上げる。猫ちゃんは特に抵抗する訳でもなくされるがまま。


「ホント槙になついてるね…」

「いつからこうなったのかな」

「さぁ?でも羨ましい!」

「騒ぐなって」


 槙は猫ちゃんを抱えたまま所定位置へ戻る。猫ちゃんは僕へ警戒の視線を向けている。可愛い。


「その()名前なんていうの?」

「いや、俺は付けてない」

「え、じゃあ槙はなんて呼んでるの」

「『猫』『お前』『コイツ』とか」


 槙は猫ちゃんを抱えた状態で座る。猫ちゃんは警戒しているのが疲れたのか視線を外し槙に身を委ねる。可愛い。


「僕が付けて良い?」

「ダメだ」

「即答!?なんで!?」

「なんか嫌だ」


 サラッと酷い事を言ってくる槙。なんか嫌だって…酷い。


「そういえばさっきなんで猫ちゃん来たって分かったの?見てた訳でもないのに」

「なんとなく来てる気がした」

「……やっぱり気配系のプロフェッショナル?」

「俺にそんな能力ねぇよ」


 槙の特徴。気付くと後ろにいる。気付くとその場にいない。誰か後ろから来てもすぐ察知する。……やっぱり気配系のプロか…。


「気配のプロと言うと、柚もそうだよね」

「だからそんな能力は無いと言っているだろうに…」

「そうだよ。私にそんな能力無いよ」

「「うわぁっ!?」」


 槙のいる場所の更に少し向こう、いつの間にか柚出現。いやどこから湧いたの!?今回は槙も驚いているからワープで確定かな?


「柚いつの間に」

「ついさっきだよ。槙の能力の辺り」

「ホントにさっきだね…」

「そうだな…」


 なるほど。さっきワープしてきた訳か。

 柚が槙ににじり寄る。


「ところで槙」

「ん?」

「――その猫ちゃん、私も触って良いかな?」

「猫に聞いてくれ」


 槙、それは無茶なんじゃ―― 


「猫ちゃん?君を撫でても良いかな?」

「……にゃー」

「にゃー?私には分からないから勝手に承諾と判断するよ?」

「にゃーん」


―――聞いたよ柚!あとそれに律儀に返事する猫ちゃん!落ち着いて!


「では槙、その()をかしてくれ」

「俺のモノじゃないんだけどな」

「ふふっ、ありがとう。……………♪」

「にゃー」


 そのまま柚に抱かれる猫ちゃん。柚はとっても幸せそうだ。…なんで僕からは逃げるのに柚は良いのかね?性別?


「ふふっ♪猫ちゃんの耳ぃ♪」

「んにゃー」

「肉球ぅ♪」

「柚、猫嫌がってんぞ」


 見れば猫ちゃんが抵抗している。ちょっと気に入らなかったようだ。


「あっ、ちょっと暴れないでくれよ…あっ」

「逃げられたな…」

「にゃーん…」

「……槙は信頼されてるねぇ」


 猫ちゃんは柚の手から逃れると槙の後ろに隠れた。槙、羨ましい…!


「ちょっと私にもその動物に好かれる体質分けてくれよ!」

「僕にも!僕にも!」

「いや無理だから」「にゃーん」



樂「やむを得ん、無理矢理にでも!」


柚「覚悟っ!」


槙「そういう事するから猫が怯えるんだろっ!?」

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