25.中間考査終了
長い闘いだったようです 。
視点 槙
「…っし……死ねるぅ…」
放課後(昼)。樂が学校の階段を下りながら呻く。
「死ねるじゃねぇよ。このぐらいじゃ死なないだろ。あとどうでもいいけど“っし”ってなんだよ。普通に“しっ”で良いだろ。なんでわざわざ発音しづらい方選んだんだよ」
「槙くどい」
「ツッコミがなければないで文句言うクセに何言ってんだ」
贅沢にも程があるだろ。しばらくツッコミやめてやろうか。
「だいたいなんで中間考査が三日間にも渡るの…」
「一日三科目しかやらないからだ」
「正論はいらないんだよっ!」
「正論なくなったらボケのオンパレードだぞ?」
あ、樂黙った。
「そもそも今日で終わりだろ、中間考査」
「うんそうだね…」
「明日から休みだし」
「うんそうだね…」
あ、これもうダメなパターンだわ。たまにあるんだよな…しばらく樂、思考停止状態。動き自体は正常だから話し掛けなければ問題なし。しばらくすれば治るし。
下駄箱で靴を履き替え駐輪場へと続く砂利道をザックザックと歩いてゆく。樂が遠い目をしているが気にしない。
自転車のもとへ到着。そこまでの間(およそ一分)はカット。会話なしで歩いてるのを細かく描写しても互いに疲れるだけだ。
自分のチャリの鍵を開けようと思ったら、少し前に愀の姿。自転車のサドルの下をガン見し、何やら難儀しているようだ。
「あれ、愀何してるの」
「今回は復活早かったな、樂」
「え…?何?」
「なんでもねぇよ」
「……………………ぅ」
「う?」
「う?」
「……サドル…動かない」
動かない?動かないって、上下に?
見ればサドルの…なんて言うのあれ。あれを緩めるネジ(?)を回そうとしている。めちゃめちゃ頑張ってる。……動かない。いや、あの、一つ気になるんだけど。
「愀、それ逆に回してみたか?」
「…逆?」
「逆」
「あぁ、それあるかもね」
「………………?」
「ちょっと貸してみろ」
愀がスッと後ろに下がる。迅速だな。まぁ良い。
えー…逆回し…
かこん
ビンゴじゃねぇか。
「…あぁ、逆ってそういう事か」
「いや、俺としては何で今まで思い付かなかったか聞きたい」
「ありがとう…」
その後は手際良くサドルを上げてネジ(もうこれで良いや)を締める。
いつもの雑談へ。
「愀はテストどうだった?」
「…現代社会が壊滅」
「俺は英語が壊滅だ」
「僕は結局数学が駄目だった」
「…ははっ」
「ふっ」
「あはは」
ひきつった笑いを浮かべる俺達三人。俺は鼻で笑った感じだが。いやもう良いや。終わった事だしはっはっは。
――――――――――――
「ところでこのあとどうする?」
「飯喰う」
「いや槙、そうじゃ無いでしょ」
「腹へるだろ」
「そうだけど、そうじゃ無くて」
「つまりお前は俺に死ねと?」
「うん。死ね」
「…どういうノリ…?」
わりかしいつも通りの会話をする俺達だが、何故か愀が首を傾げている。
「今日はどっかで遊ぶ?」
「俺金ない」
「なんでまた」
「太鼓の◯人やり過ぎ」
「バカなの?」
「…阿呆だろ」
「愀 正解なんだけどな」
「…阿呆なのか」
「最近何かおかしくてさ、一日千円消費とかできるレベルなんだよ」
「君の腕のスタミナはどうなってるんだろうね」
「しかも最近ハウスバチなのに」
「…ハウスってあの付属の奴?」
「うんそれ」
「だから金は持ち歩かないようにした」
「賢明な判断だよ…」
「…色々おかしい」
交差点数メートル前で信号が赤になる。今日信号運悪いな。
「一旦飯食いに家帰るのは確定だけど、どっかでゲームするくらいならできるぞ。金なくても」
「久し振りに狩りでも行く?」
「…良いね」
「じゃあそれで。…にしても、今日も暑いな」
信号が青に。ここはわりと早く変わる。
「なんだろうね最近」
「…じゃ、またあとで」
「おーう」
ここで愀が離脱。ジャ◯コのフードコートあたりで弁当喰うらしい。
「じゃあねー槙、またあとでー」
「お前も弁当持ちかよ!」
結果発表が楽しみですね!(←不謹慎




