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高校生達のかなりどうでもいい日常  作者: はんぺん
五月、皐月、May…
24/240

24.五月の真夏日

夏が思いやられます

「うあぁもうあっついッ!!」


 只今二時前。槙の部屋。学校は半日。テストの影響で。


 それはともかく…


「あっついいいぃぃぃぃ…」

「……」


 めちゃめちゃ暑い。夏かよ!


「あっついッ!!」

「……」

「あっつ――」

「うるせぇよ。騒ぐな」


 槙が口を挟む。


「だって槙!この暑さは騒ぐしかないでしょ!?」

「ねぇよ。騒ぐな。気分的に暑苦しい」

「この部屋暑いいいぃぃぃぃ…」

「じゃあここにいなけりゃ良いじゃんよ…」

「だいたい何さ!なんでこの部屋エアコンやクーラーはおろか、扇風機すら付いて無いの!?」

「居間には扇風機あるぞ」

「そうだね!この部屋には一切関係無いけとね!」


 槙の部屋は家の二階、北西にある。今はまだ昼過ぎなので問題無いが、夕方になると西日が射し込んでクソ暑くなる。窓を開けるとやや改善されるが、それでも焼石に水。むしろ蒸し部屋に微風。…これはまだ良い方で、最悪の場合窓を開けた途端熱風が吹き込んでくる。


 それなのに、槙の部屋には冷房の類が無い。本当に無い。かろうじてあるのは団扇くらいなものである。


「あああぁぁぁあぁぁ…これなら僕の部屋の方がマシだよ…」

「ならなんでココをセレクトした」

「もういっそ服脱ごうか…」

「お前それ以上脱いだら半裸だからな?」


 現在の僕の格好は下着と半ズボンのみ。外出できないレベルである。したら確実に通報・補導される。ちなみに槙も同様の格好である。


「うぅ…じゃあアイス」

「無い」

「即答!?いや無い事無いでしょ!」

「無い。あったらとっくに出して来て喰ってる」

「まぁ…確かに…」

「諦めるか買いに行け」

「この格好で?」

「捕まるわ。服を着ろ服を」

「暑いじゃん」

「じゃあ諦めろ」

「……槙の意地悪」

「はいはい」


 槙が話をテキトーに流したところでインターホンの音が。槙が脇に置いてあった服を羽織り、せかせかと一階(した)に降りて行く。


「あぁ…あっつい…」

『はい…て、愀かよ。誰にココ聞いた。…樂か…。で、何か用か?………つまり上がらせろと?ちょっと待て』


 来客は愀か。そういえば昨日教えたな…話の流れで。

 鍵を開ける音と、ドアを開く音。


『ほら、上がって良いってさ』

『…お邪魔します』


 槙と愀が上がって来るようだ。トントンと階段を上る音が聞こえる。


「やぁいらっしゃい」

「樂、なんでお前がココの住人みたいな発言してるんだ?」

「まぁ座って座って」

「そういうのは座布団用意してから言え」


 槙がどこからか座布団を召喚する。…いや、あの、座布団召喚って必須スキルなの?


「…一つ、聞きたい」

「何?」

「…なんで樂はそんな格好を」

「暑いから」

「………」

「愀、諦めろ。コイツはこういう奴だ…って、なんで脱ぎはじめるっ?」

「…ここではそれが常識なのかと」

「ねぇよ。どんな常識だよ」

「槙〜」

「なんだよ」

「アイス」

「無ぇっつってるだろ」

「…無いの?」

「愀もそこで乗らなくて良いから」


 愀が加わって槙が忙しい事に。そんな事はお構い無しに畳み掛ける愀と僕。


「アイス〜」

「アイス…」

「アイス〜!」

「アイス…!」

「自分で買ってこいや」

「外暑いじゃん」

「こんな日に外出は自殺行為…」

「愀は外歩いてここに来たんだよな?」

「歩いて無い…自転車で走って来た」

「うわめんどくせぇコイツ」

「うわあああぁぁぁあぁぁ槙がアイスくれないから暑いなぁあああぁぁぁあぁぁ」

「暑いなぁ………」

「暑いなぁあああぁぁぁあぁぁ――」

「――うるせぇ。そもそもこの狭い部屋に男三人ってだけでも暑いのに騒ぐな。余計暑苦しい。てかお前ら何しにきた」

「あー槙、親御さんが頑張ってお金だして建てた家に、事もあろうか狭いって言ったー」

「…故郷の親御さんが泣いてるぞ…」

「…はぁ。疲れた……」


 槙は疲れたと言っていたがその後しばらくボケ倒した。



槙「あんまり騒がしいと団扇であおぐぞ」


樂「熱風が!」


愀「…凄い脅しだな」

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