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195.何かの予兆
特に深い意味はありません
視点 槙
「1月も終わりかぁ」
「そうだなぁ」
放課後。例の場所。
いつものようにすることの無い俺達は適当に駄弁っていた。
「うーん、雪とか降らないかなぁ」
「やめとけやめとけ、降っても面倒なだけだ」
「雪降るのは僕の意思じゃないし」
「そうだな。樂の意思ひとつで天気変わったら世界滅びるしな」
「待ってそれどういう意味」
特に深い意味はない。
「雪なんて降らなくて良いさ」
「答えになってないよ」
「雪なんて降っても雪掻きする手間増えるだけだろ?」
「にゃー」
「答えになってないってば」
「猫も肯定してるだろ」
「あのさぁ…………」
猫が寄ってきて俺の足に体を擦りつける。コイツもずいぶんデカくなったなぁ。去年はもっと小さかったのに。
「これじゃもう仔猫なんて呼べないな」
「にゃ」
「話題そらすのやめよう」
「樂。世界ってのは常に変わり行くものなんだぞ」
「なんかそれっぽい事言わなくて良いから」
意味もなく話をそらす。それが俺の生き甲斐。
……いや、それは言い過ぎか。
ええ、深い意味はありません




