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高校生達のかなりどうでもいい日常  作者: はんぺん
四月、卯月、April…
14/240

14.想像してはいけない

別にホラーじゃアリマセンヨ

「あれ?」


 朝。槙が間抜け過ぎて救いようのない声を出す。


「………はぁ。お前その癖治せよ」

「え?また出てた?」

「そういえば五月入ったんだっけ?」

「ん…そうだね、今日から地獄の五月が始まるね」

「何が地獄なのか問い詰めたいところだな」


 そう。五月に入ったのだ。

 時間が進むのは早いもので、この前新年度になったと思ったらもう五月。桜もかなり前に散って、緑色の小さな葉がつき始めている。


「もう五月なんだねぇ」

「そえだな…」

「もう皐月なんだねぇ」

「なんでそこ言い換えたし」

「もうMayなんだねぇ」

「突っ込むのめんどいんだけど」


 ワガママな槙が僕にすがり付きながら“頼む、もうやめてくれ!いや、やめてくださいお願いします!!”と懇願するので仕方なくやめてあげる。


「で、槙は五月の何が気に入らないのかな?」

「別に気に入らない訳じゃないが」

「ツンデレ風に」

「べ、別に気に入らない訳じゃないんだからねっ」

「………」

「無言で引くな。お前がやれって言ったんだぞ」

「……いや、ただの悪ノリでしょ?普通乗るって思わないでしょ?」

「樂の場合 本気か冗談か分かりづらい」

「失礼な!まるで僕が無表情で鉄面皮みたいに!」

「いや、そうは言ってない」

「まぁ槙が失礼なのはいつもの事だから良いとして」

「良いのか」

「どうして君はなんの演技も無しにツンデレ風の台詞吐くかな?真顔の棒読みってどうなの」

「そんな本気だすモノでもないし。そもそも俺が本気でやってもキモいだけだろ?」

「……」


 想像。

 槙が少しムッとした顔で頬を赤らめながら「べ、別に気に入らない訳じゃないんだからねっ!」と、僕に向かって言ってくる。


「うっぷ」

「吐くな吐くな!なんでわざわざ想像してみたんだよ!」

「いや…だって気になったから……うっぷ!」

「ああもう!ほら、エチケット袋」

「いや、大丈夫だけど…」

「そうか?なら良いんだが」

「て言うかなんで持ってるの」

「備えあれば憂いなし、みたいな」

「槙って他にも色々常備してるよね」

「そうか?」

「ちょっとポケットの中身出してみてよ」

「……」

「……」


 ゴソゴソとポケットをあさる槙。


「えー、ハンカチ、ティッシュ、生徒手帳、メモ帳、エチケット袋、メモ帳、シャーペン、サージカルテープ、メモ帳、折り紙、メガネ、電卓、携帯…」

「待って待って!色々おかしいから!」

「え?」

「君のポケットは四次元か!?」

「いや、三次元だ」

「なんでメモ帳三つもあるの!?」

「用途が違うから」

「……まぁ、一応納得。次、なんでサージカルテープ!?」

「応急措置用だ」

「テープだけで!?次、折り紙!」

「あぁ、五センチ角のな。暇潰し用だな」

「カバンに入れとけよ!」

「シワになる」


 ポケットの中はシワにならないと?


「次、メガネ!」

「これは常備しとかないと」

「君いつもかけてないよね?」

「あぁ、だから俺がメガネだって事知らない奴いるよな」

「カバンに入れとけよ!」

「すぐに使えないじゃないか」

「良いよ別に!」

「良かねーよ」

「次!ハンカチティッシュ!」

「持ってない方がビックリだわ」

「…次!電卓!」

「あった方が便利かなと」

「だからって普通ポケットに入れないよね!」

「まぁ、俺が変わり者って事で」


 解決しないから!


「はぁ…で、何の話してたんだっけ?」

「あぁ、俺が本気出したらキモいって話か?」

「……」

「……」

「……うっぷ」

「吐くな!」




愀「…槙ってメガネだったのか」


樂「 !? 愀、いつからいたの!?」


槙「あれ?の辺りから」


樂「全部じゃん!」

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