101.台風接近中
天気崩れますねぇ……
「…………」
「…………」
「……蒸し暑い」
「涼しくなったと思ったらこれだよ……」
学校。昼休み。……なんだかかなり久しぶりな表現な気がする。
最近はすっかり涼しくなって、ようやく夏も終わるのかー、とか思っていたのに。妙に高い湿度のせいで体感温度は高く感じる。
「なんなんだよこの暑さは……」
「たぶん僕達を殺しにかかってるね」
「なんて物騒な気候だ」
「世知辛い世の中だね」
「雨……」
「ああ、降ってきたな……」
うわー、降って来ちゃったよ……この雨下校までに止んでるかな……。
「これでまた中途半端に降ると気温上がるんだよ……」
「降るならしっかり降れって話だよね」
「……日本が水没する程」
「落ち着けよ」
「大惨事だよねそれ」
うーん……吹き込んでくる風は涼しいんだけどなぁ。止んで欲しいけど、すぐに止むと槙の言う通りまた湿度上がるし。下校直前にピタッと止んで欲しい。
「俺蒸し暑いのって嫌いなんだよ……」
「好きな人はそうそういないと思うよ」
「なんでサウナは大丈夫なのに他だと死にたくなるんだろう……」
「そんなに嫌いなの!?」
「……衣服の問題」
「あー……それはあるかもな」
「なるほど、じゃあ服を脱いで裸になれば不快感もなくなるんだね」
「やりたいならそうしろ。ただし俺は他人のふりする」
「うわぁ素っ気ない!」
「……通報の準備を」
「いややらないよ!?」
だからなんで僕がツッコんでるの!?槙ツッコんでよ!職務怠慢だー!
「樂がツッコんでるのはアレだ。お前が両刀なのが悪い」
「僕のせいなの!?」
「そしてボケには反応せざるをえない性格なのも原因」
「それ槙のせいじゃん!」
「違うな、俺と柚、それに姉貴のせいだ」
「うわぁ抗いようがない!」
どう頑張っても勝てない! もう菖さん入った時点で終了確定だよ!そして僕の性格も確定だよ!
「だから諦めな」
「うう……なんでこんな事に」
「俺の幼馴染みに生まれたところで人生詰んでるだろ」
「そうだね……」
「…………何この会話」
ボケのはずの愀が困惑している。このままツッコミ属性も付加できないかなとか思いつつ、会話を続けた。




