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26.再起と出発

「リゼリアさん、とりあえず落ち着きましょう、お水があります」


「う、ぐすっ……ごめん……」


「落ち着きましたか?ここは危険です、とりあえず広場に行きましょう」


泣きじゃくって一人では歩けないリゼリアを萠丹歌が介抱し、中央広場へと連れて行く。そんな二人の後ろをひまるがニヤニヤと笑いながらついて行く。


「行ってしまったな……」野次馬の一人が呟く。


「しかしあのリゼリアちゃんを介抱していたギルド職員の娘は誰なんだ?お前知ってる?」「いやあ、見たことないなぁあんな可愛くて優しい子は」「下手なセラフィモなんかよりよっぽど天使だ……俺ファンになっちまったよ……」「なんならあの重罪人用の拘束具つけてた子も、少ししか顔見えなかったけどめちゃくちゃ可愛かったぞ!」「え、それまじか?」


まだ新人で顔の知られていない萠丹歌に野次馬が気を取られている間、ここでの抗議が無駄だと悟ったギルド職員達は撤退し、ただの雑談に華を咲かせている民衆にイラつくコロニーガードとギルド調査局員だけが残された。


………………


アルカネラコロニーの中央広場、そこの木陰のベンチにリゼリアと萠丹歌が座り、ちょっと離れた所にひまるが立っている。


「はい、ハンカチです。大丈夫ですか?」


「うん……ごめんね、迷惑かけて」


「い、いえいえ!そんなことは……あの、リゼリアさん」


「なに?」


「もしあれがショックだとしても、アルカネラは辞めないでください……負けることだってあるかもしれないですけど、その、リゼリアさんならいつかリベンジできますから!」


一緒懸命言葉を紡ぎ、なんとかリゼリアを励まそうとする萠丹歌、そんな彼女にリゼリアが笑いかける。


「うん、ありがとう……でも安心して、私は辞めないよ」


「リゼリアさん……」


「そーそー、こいつがこの程度で折れるわけないって」


ずっと黙っていたひまるが急にリゼリアを煽り、それに対して笑顔だったリゼリアの表情が険しくなる。


「あんたってウチと殺り合ってた時でも負けん気で突っ込んでたじゃん、それなのにあんなちょっと(ツラ)のでかいだけのグロブスタにビビるなんてなにしてんの?」


「うるさい……初めて見たからちょっと尻込みしただけよ」


「だったらさっさと勝てるように何かすれば?ここでベンチに座ってハンカチで顔を拭いても、強くなれないしおっさんも探せないよ?」


「…………うん分かってる、だから行こう、ダンジョンへ」


「え!?今から行くんですか?リゼリアさん具合は大丈夫なんです?」


「うん、もう平気、それにデッキを強くしないとなにが起きてるのか知ることすら出来ない」


そう言って大きく勢いをつけてベンチから立ち上がりって、リゼリアが二人を見る。


「私、強くなるよ、もう誰にも泣かされない、誰からも奪わせないように」


木陰から差し込む日を背に二人の方を向いてリゼリアが宣言する。


「リゼリアさん……」


「ま、がんばれば?」


「というわけで、ひまる、荷物持ちをお願い」


「はぁっ!?なんであんたの従者をしなくちゃいけないわけ!?」


他人事だったひまるだったが、急に刺されてひどく驚いた表情でリゼリアに抗議をする。


「私が管理者なんだからついてくるのは当然でしょ、ほらさっさと準備するよ」


………………


リゼリアの言葉からあっという間に準備が完了し、二人はダンジョン調査に行く装備となる。


ひまるの背には大きなバックパックが背負われており、その重さに猫背になりながら、どんよりとした表情でリゼリアを睨んでいる。


「じゃあ早速出発!」


「気をつけて行ってきてくださいねー!」


手を振り見送る萠丹歌に手を振りかえしながら、リゼリアは自分が最初にいたダンジョン『火影の洞窟』への道のりを歩き出した。

        本日のカード紹介コーナー

茶 迅速な対応 3

スキル

【加重】:2

デッキからオブジェクトカード一枚を手札に加える。

+手札に加える代わりにそれを場に出す。

フレーバー:ヒュージュコンテナーが部隊編成までされて運用されているのは、武力という最もわかりやすい交渉道具をすぐに用意できるという部分が、理由としては最も大きい。

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