表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
青春という名のファンタジー  作者: あーる。
1/2

1

寝る前の妄想です。

青春とはなんだろうか。

夢のために汗水垂らしてスポーツに精を出すことだろうか。

恋という幻覚に囚われなんの取り柄もない相手への性愛に夢中になること?

10年立てば何してるかもわからない友達のようなものと放課後にダラダラと喋ること?

大学受験のために机に齧り付いて勉学に勤しむことだろうか。

おそらく彼、彼女たちにとってはコンビニの前にたむろい16歳にしてタバコを吸う。

このような犯罪行為も青春になってしまうのだろう。

思い出というなのフィルターを通して美化され加工されまくった瑞々しい若い頃の純粋な青春を一生胸に抱えて人は生きていくのだ。

その証拠に40代30代になって人生に見切りをつけ諦めたものたちは「若い頃」を宝物のように話す。

だからだろうか。自分自身が宝物のように思っている時期の自分はきっと輝いていたことだろうと、楽しい毎日を過ごしていたことだろうと信じて疑わないのだ。

そんなことはない。次の日の学校が憂鬱で夜遅くまで死んだ目でゲームをする毎日を過ごしていたに違いない。

彼、彼女らが胸にしまって大切に育てた青春は何重にもフィルムを通して作り出された空想で、幻覚で、己の理想を追求したファンタジーなのだから。

睡眠時の夢のように、ふわふわと曖昧な記憶に心地良く浸かっているのだ。

そしてその物語は恐ろしくも地球上に78億ある。

何者かであろうと努力する彼、彼女たちが綴る青春という名のファンタジーはきっと髪の毛のように一度ブリーチされて鮮やかで美しいものに染まっているのだろう。

そんな汚い欲望のつまった美しい物語の一部をほんの少しだけのぞいていこうではないか。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ