4話
「そうなんだ。」
「ぐすっ、ぐず…」
みんなは一瞬驚いたがすぐに優しい顔をする。
「さつきくん、絶対似合うね。僕も一時期だけどやってたよ!」
雪那のそばにいた悠斗が今度はさつきに近づいていく。
「今度女装見せ合いっこする?」
「でも…」
「僕の他にも女装とか男装する人いるから、絶対に楽しいよ!」
「引かれない、かな」
「誰も引かないって趣味とか好きなものは好きでいいじゃん、僕もそうだったし」
「うん、したいです!」
この悠斗の言葉にみんなが目を輝かせた。
「僕の趣味も引かれないかな」
「うん!」
「それでも僕は解決出来ませんよね。帰ります。」
「私も」
「待ってください。みなさんの1歩前進のためなので」
「ですが私は家の事柄でして」
「僕も人に興味がないから」
「それも考えます!」
「ほんとですか。」
「無理だと思いますけど」
俺はさっきの悠斗みたいに相談を解決出来るだろうか。
この悩みは難しいのでは。
でも、ここで。
「2人ともしばらく俺たちと遊びませんか?」
「家のこととかあるので」
「僕もアニメ見ないとなんで失礼します。」
取り残された俺たちはあの二人のことを話し合った。
悠斗はさつきと見せ合いっこの予定を組んでいる。
「俺はどうすればいいんだ?」
「心は…俺と一緒に2人と遊びに行けるようにしよう!」
「なぜそこまで遊びに執着するんだ?」
「そりゃ、2人のことを知るためでしょ」
「そうゆうものなのか」
「私は悠斗くんの見せ合いっこ参加したいんだけどいいかな?」
「いいよ!ってかみんなでしようよ!」
「…それ、やってみるか!初詣の時みたいに…」
これを言った時に後悔した。
見るのはいいけど自分でまたやると言ったということ。
「じゃあ、あの2人も呼ぶのか?」
「…そうだな。」
「じゃあ、秀くんと夕さんも呼ばないとだね!」
「…ああ。」
女装見せ合いっこの予定は決まり次の日に2人に話してみたが
「私はそういうことは」
「僕も」
と言われてしまった。だが、強制で土曜日に秀の家に連れてきた。
男子と女子で別れそれぞれが秀と夕監修の元女装、男装していった。
「どうかな?」
さつきはメイド服で黒髪のおさげ。
「私、脱ぎたいのですが」
ゆうだいはチャイナ服で髪もその服に合わせてお団子になってる。
「僕もういいかな」
はるきは女子高生しかもミニスカにロング。
「…恥ずかしい」
雪那は白ワンピースでハーフアップ。
「イェイ!」
ゆずるはアイドルコスにオレンジ髪ツインテール。
元々陰キャクラブのみんなは顔が見えなかったからびっくりした。
かわいすぎる。