2話
早速職員室に移動し雪那部長に入ってもらった。
「え、あの、えっと…」
と、突然体が震えだし泡を吹いて倒れた。
「雪那部長!」
俺は雪那部長を優しく上半身だけ起こす、と
「僕は、もう、ダメです…」
チーン
「やべぇ、悠斗保健室運ぶぞ!」
保健室のベッドをお借りして、そーっと寝かしつける。
「雪那部長、ごめん。まずはコミュニケーション能力をあげることから始めよう」
「いや、僕も悪いです。すみません。」
「謝ることはないです。それで提案なんですが俺たちの仲間と話すのはどうでしょう。」
「お仲間さんとですか?」
「はい、俺たちはもう知り合いということになりますがその人たちは初めてということで先生よりかは身近で話しやすいんじゃないですか?」
「そう、ですね。部長として頑張ってみます!」
「でも、部員の方々も頑張ってもらいます。」
「そうですよね、僕不安なんです。」
さっきまで意気込んでいた雪那部長は暗い顔をしだした。
「どうしてですか?」
「コミュ障になった原因を言ってもいいですか?」
「それくらい全然聞きますよ!」
「ありがとうございます。僕は小学生の時まで明るくてどちらかといったら陽キャに属していました。ですが中学に上がると周りの人たちが変わり、いつものように友達になれそうな人に声をかけたんですがその時、「お前、女みてぇだな」って言われたんです。まぁ、名前も外見も女みたいなのはわかってるんです。でもそれを実際言われた時、僕は傷つきました。はい、それにその後。その友達が俺を雪那ちゃんとからかうようになり僕は…内気な性格に変わり陰キャになりました。また、からかわれるのが怖くて話せないんです。」
「そうなんですね」
「すみません、こんな長い話を」
「いえ、これで先輩がコミュニケーションを取りづらくなったということが分かりましたし、俺はその友達が悪いと思います。」
「…」
「俺は俺たちは雪那くんのこと、からかわない!絶対に、だから信じて欲しい。そんな簡単じゃないと思うけどでも」
「僕は今回先生に言われた時、これはいい機会かもしれないと思ったんです。過去は変わりませんが、またちゃんと自分から友達を作りたいと」
「いいと思います!応援します!あの、もしかして部員のみんなも悩みとかあるんじゃないですか?」
「確かに、普段話したりしませんが今回初めて自己紹介をした時に何かみんなもあるんじゃないかと思いました。」
「じゃあ、俺たちで相談会しましょう。みんなで悩みを話し合いましょう!」
「色々考えてくれてありがとうございます。よろしくお願いします!」
「雪那くんの悩みももう1回言ってもらうことになるけどいいですか?」
「はい!大丈夫です!」