3話
「まずは筋トレをするぞピアノの奥にあるスペースにマットがあるから1人1個取って」
「凄いですね、本格的。」
「これがないと痛いだけだかな。」
「じゃあまずは腹筋50回。よーい初め!」
その掛け声とともにコーラス部の先輩たちは息のあった腹筋を始める。
俺と心は先輩たちに合わせられているが悠斗と子奈は腹筋がめちゃくちゃきつそうでちょいちょい休んでいた。
「よし、終わったな。次は体幹、1回1分。まずは両手からよーい初め!」
俺は言われた通りすると横から奇妙な声が聞こえてきた。
「ぐ、うっ、ふぅ、ふぅ、あぁ、くそっ、バカ!もっと!」
横を見ると悠斗が下を向き鬼の形相で取り組んでいた。
「怖っ…」
「私語厳禁だ。それ以上話すとペナルティで1分追加だ。」
「はい!」
その後も左右同じことをし足上げなど下っ腹にくることをやった。
「はい、これで準備運動は終了。ストレッチに入るぞ!」
「まずは首を回して、その後手を組んで上に伸ばして左右に曲げる。屈伸とアキレス腱、しんきゃく浅くと深くをする。各自初め!」
黙々とする先輩たちを見て俺たちも動き始めた。
「これで終わり次は発声行くぞ。ピアノの周り集合。水分平気か?」
「じゃあ、少し飲みたいです。」
「僕も」「私も」「僕も」
一旦休憩になり飲み物を飲みながら座った。
子奈と悠斗はゴロンと寝っ転がり今にも魂が抜けそう。
「ぷっ、あはは!」
「なんだよ、氷くん。」
勢いよく起き上がる悠斗。子奈は未だに寝転んでる。
「しんどい、僕。運動嫌い。」
「頑張れ、これも解決部のためだ。」
「うん、でもご褒美が欲しい。」
「えっ、それは」
「その話聞かせてもらったぞ!」
「勇気先輩?」
「そうだな、褒美か。鈴音何かあるか?」
「うーん、打ち上げに焼肉とか?それとも私の家に来ますか?」
「えっ、、」
「鈴音の家は金持ちなんだ。何かとお世話になっている。」
「いえ、そんな。部長の役にたてるのであればいくらでも!」
「ありがとな。じゃあ、どうする?焼肉かそれとも鈴音の家でうーん、専属のコックがいたよな?」
「はい!洋食、和食、イタリアンなど色々できます!」
「ほう、じゃあどうだ?」
「僕はどっちでもいいけどここは氷くんが…」
「そこまでして頂くのは申し訳ないので焼肉でもいいですか?」
「はい、もちろん。高級肉を」
「家は決定事項なんですか?」
「ああ!」
「じゃあ、俺たちお邪魔させていただきます!」
頭を下げるとみんなも同じように下げてくれた。
先輩が立ち去った後に悠斗の頭をチョップした。