4話
そろそろ夕飯作らなきゃな。
「ご飯何がいい?」
「僕も手伝うからカレーなら作れる!」
「了解、じゃあ作るか。えっと、心はじゃがいもとか皮剥いて」
「わかった、ピーラー…」
「流しの近くにある」
「あった」
ピーラーを見つけて黙々と皮を剥いている。
真剣な顔はいいし集中してるのはわかるけど皮が少し残ってるな、まぁこれくらいはなんか海みたいでかわいいな。
横で鍋に水を入れたコンロにかけた。
「よし、じゃあ豚肉を先に切るか。」
「2個目のじゃがいも終わったから置いとくね。」
「人参も終わったら玉ねぎの皮剥いてくれる?」
「うん!」
その間に手際よく切っていく。
普通のカレーだから大きめでごろっとした感じに仕上げる。
人参と玉ねぎが剥けたのでそれも切って鍋に入れた。
後は煮込んでカレーのルーを入れるだけだ。
「よし、出来た!」
「やった!」
「じゃあ、カレー盛るから先に座ってて」
素直に座る心にカレーだけじゃ栄養がと思い急ぎでサラダを簡単に作った。
「はい」
「ありがとう、サラダも?」
「栄養を考えるとな」
「すごい!」
「あ、飲みもん何が」
「牛乳がいいな」
「わかった、持ってく」
牛乳を机に置き、食べ始める。
「「いただきます」」
「うまっ」
「美味しい」
なんかほんとに弟みたいだな。
「なに?」
「この後どうするか考えてる」
「トランプとか?」
「いいかも」
「僕、罰ゲームトランプ持ってるよ」
「なんでそんなもん」
「だって、氷くんと昔やったから。」
「じゃあ、やるか。でも2人で楽しいか?」
「楽しいと思う!」
「ババ抜き?」
「それでいい。いや、カード裏返して引いていくのは?」
「それでいいか。よし、俺から行くぞ」
1番上のカードを引くといきなりハードなものが出た。
「はっ?」
「なになに氷くん」
「いや、これはなしでいいんじゃないか?」
「見してよ」
言われるがままカードを見せた。
「…ぽ、ポッキーゲーム!?」
「だからなしでいいと」
俺は片手で頭を抱えていたらお菓子の中からポッキーをだしで口にくわえている心が見えた。
「えっ?」
「…あ、いや別に変な意味はないよ。やったことがなかったからちょっと好奇心があって…」
「あー、えっと。まぁ罰ゲームトランプだもんな。」
俺はチョコのついている方から食べ始めた。
赤面の心が目をつぶっている。
まぁ、途中で折ればいいんだけど。
あと一口で折ろうとした時心がいきなり動き出した。
「んっ!?」
「あっ、」
その瞬間唇が当たった。
心が目を開けて俺と目があいそむける。
俺はその時間がスローモーションに見えた。