3話
ピンポーン
「お、きたきた。」
俺は玄関のドアを開ける。
私服の心は大人っぽくてかっこいいと思ってしまった。
くそっ、俺だって!
「いらっしゃい!」
「本日はお世話になります。これはつまらないものですがどうぞ」
心が渡してくれたのはマカロンだった。
オシャレ!まじか、やっぱ選ぶところが違うな。
「じゃあ、ゲームしようぜ!」
「うん!」
俺は心を俺の部屋に連れてきた。
コントローラーを渡しゾンビを撃っていくゲームを始めた。
「心、こういうの苦手じゃないか?」
入れてからだけど聞いてみた。
「苦手…。」
「まじか。」
昔何やったっけな?
ゾンビゲームじゃなかったっけ?あれ?
「ごめんな、今出すから」
「ううん、僕やってみる!」
「そっか、無理だったら早めに言えよ」
スタートを押すとゲームが始まった。
まず初っ端で前から3体出てきた。
「うわっ、怖い。もう世話がやけるな。」
「もう1人の心か。」
「おう、俺はこういう奴は好きだからな。」
「そうか、じゃあいっちょやりますか!」
「おう!」
俺と心はゾンビを倒しまくった。
倒し終わりハイタッチと固い握手を交わした。
「心、やったな!」
「おう!」
「あれ?終わってる。」
「おう、クリアしといだぞ!」
「ありがとう、僕気絶してたかな?」
「まぁ、そんなとここ。家遊びって言ってもあんまやることないな。」
「そうだね、小さい頃はテレビとか見てた時間が長かったからね」
「何するか、外行くか?」
「うーんDVD借りて見るとかは?」
「そうだな、行くか!」
その後は即行動に移した。
心と共にDVD屋に行った。ここに来るのも懐かしいな。本は読むけどDVDは見ないからな。
「どういう系がいい?」
「僕は恋愛系が見たいな。」
「なるほどな。じゃあ、俺が好きな恋愛小説の映画はどうだ。おすすめではある!」
「じゃあ見てみたいかも」
「じゃあ、帰るか」
「うん!」
でも、これ見るのって結構恥ずいかも。
家に帰って心と買ってきた飲み物やお菓子を広げ映画をかけた。
「かわいい」
「百合役の人この人なんだ。雰囲気が似てる。」
「そうなんだ。原作読んでみたいかも」
「貸すよ」
「いいの?」
「いいけど」
「やった、ありがとう」
中性的な顔から出される笑顔はやはりかわいい。
いや、違う恋愛系の映画に頭が満たされすぎてる落ち着け。
「この映画面白かったね、ずっと胸きゅんしてた!」
「そうだな。」
正直心の顔をずっと見ちゃってたわ、恋愛映画恐るべし。
俺は子奈が好きなんだ。
自分で言っといて意外と照れるな。




