8話
「年が明けたね!」
「じゃあ、初詣行きますか。」
「「「おー!」」」
ガチャッ
部屋の扉が開きスッキリした顔の夕と真っ赤な顔の秀が顔をのぞかせた。
「初詣俺達も行く!」
「夕、もう平気なの?」
「俺は別に秀の方が平気?」
「私は大丈夫」と言いながら顔がさらに赤くなる。
今日はこんなんばっかだな。
1番なんか触れずらい。
「よーし、準備して玄関に集まろうか!」
「じゃあ、せっかくだから、秀耳貸して」
「えっ?んっ、ごめん耳元今やばくて」
「あ、わりぃ。じゃあみんなに言うか!」
「う、うん。」
俺はどうにかこの状況を変えたい。
くそー、見せつけよって!
「性別を入れ替えよー!」
「は?」
「だから、性別を入れ替えよー!」
「聞こえてるから!」
「性別ってもしかして!」
嬉しそうな悠斗。
「えっ、ホントに?」
嬉しそうな子奈。
これは断れなそうだ。
「心は?」
「いいよ」
いつもの優しい顔で頷く。
「こんなに早くやるとはな…」
流されるままに女装。浴衣を着させられた。
カツラもつけられメイクもこの一連の流れを秀がやる。
「私は完璧だよ!」
「おー、急に前向きだな!」
「ほら、3人とも鏡みて!!早く!」
「わ、わかった」
「「はい」」
秀の威圧におされ返事をし鏡を見た。
「え、これが俺?」
「か、かわいい!僕が」
「すごいね」
サラッと自分のこと褒めてたな。
ちなみに、俺はロングのストレート。悠斗はツインテール。心はハーフアップ。
「じゃあ、女子を待つか!」
「みんな、女の子なんだから一人称は私で女の子っぽく!」
「「「はい!」」」
トントン
「平気か?」
「大丈夫だよ!夕、私めっちゃかわいくできたよ!」
「秀はさすがだな!」
「惚気けるな!」
「まぁ、とりあえず入るぞ!」
「わぁ、かっこいい!」
「イケメンだな!」
「みなさん、かっこいいね!」
女子軍改め、男装軍は甚平を着ていた。
まぁ、2人だから軍はおかしいか?
「俺たちがかっこいいのは当たり前だろ!」
「すごい自信だな。まぁ、そうだけど」
「素直になれよ!」
「じゃあ、みんな揃ったことだし行こー!」
「「「「「「おー!」」」」」」
秀の家の近くの神社に向かうことになった。