4話
まぁ、いっか。
階段を降りリビングに入るとおかんが海に土下座をしていた。
「ごめん、ほんと今から作るから待っててね。この通りです。」
久々に慌てたおかん見たな。
ってか、俺には謝罪なしか!
一方、海はウサちゃんを抱えプイっと顔を逸らしていた。
「海、どうしたんだ。まぁ、何となく察するけど。」
「ママがね、今日お寝坊してご飯作ってなかったの!お腹空いた。」
「そうだったんだな。仕方ないよ、俺達も昨日はいろいろあったんだから。」
それでもそっぽを向き続ける海の機嫌を直そうと、このまえ偶然クレンゲームでとったぬいぐるみを、持ってこようとした時。
ピンポーンと突然チャイムがなった。
こんな朝早くに誰だ?
回覧板もこんな時間には来ないよな。
8時なら何が来る?
新聞はポストだし...。
「おかn、いやなんでもない。」
海のために必死に朝ごはんを作るおかんの邪魔は出来ないな。
パジャマのまま玄関に向かい、ドアを開けた。
そこに立っていたのは
子奈だった。
「え、なんでいるの?」
「あの、用事があって...。」
膝をすり合わせ、手でスカートを抑える姿にキュンとしてしまった。
顔に出ていないか心配しながら、生唾を飲み込み話を続ける。
「えっと、なんの用事?」
「あの...、兄の、誕生日で...プレゼント選びに付き合って欲しいっていう用事なんだけど...。」
「わかった!ちょっと待ってて」
ドアを勢いよく閉めおかんの元へ走っていく。なんで俺の家に来たのか。なんで俺に付き合って欲しいって言ったのか。色々思ったが、今はそれより女の子いや、子奈と2人きりの買い物が嬉しかった。
リビングのドアが壊れる程勢いよくまた開けた。
「うるさい、なに?」
「おかん、ちょっと用事出来たから出かける!」
「ちょ、ご飯は?」
「大丈夫!」
2階にかけ上がり、部屋に入り、自分が1番おしゃれだと思う服装に着替え、顔を洗い、歯を磨き、ヘアスタイル(普段は前髪は気にしていないがオールバックにした。)を決めてから玄関のドアに向かった。
ドアにぶつかる1歩手前で口臭確認!
よしっ気合いをこめ頬を叩く。
ドアを開ける。できる限りさわやかに笑顔を決めた!
「行きましょうか!」
「あ、ありがとう...。」
ぺこっと90度の角度でお辞儀をされ、驚きいたが顔をあげてもらいショッピングモールへと向かった。
「あの、...男の人ってどうゆう物が好きなんですか?」
「俺は、ゲームかな?でも、人それぞれ欲しいものは違うと思うから。」
「あ、うん...。」
もしかして、俺引かれた...。普通のこと言ったよな?
とりあえず話題変えないと
「あ、えーっと、そうだ。今までも何か買ってたの?」
「は、はい」
「どんなもの?」
「え、えっと、今までは、ハンカチとか...日常的に使うものを買っていたんですが、今年は誕生日の次の日には兄が家を出て、一人暮らしするのでもっと兄が欲しそうなやつがいいなと...。」
顔を赤くしながら必死に言っていた。しばらく、目が合わずにキョロキョロとしている姿がとても可愛らしい。
口角が上がりそう。
何とか抑えて
「そ、そうなんだ。うーんと、お兄さんって何か欲しがってたり、壊れて欲しいって言ってたものある?」
目線が合う。さっきまで目が合わなかったのに、胸がドキドキとうるさい。
「あ、えっと時計、、かな?」
「時計?他には?」
「服...とかかな?」
「服ならオススメあるけど見る?」
「うん!」
純粋な子供のように目をキラキラさせる子奈にまたドキッとした。
ショッピングモールの一番端。
俺がよく来る服屋に入り、俺が今度買おうと思っていた服を探す。
「ここの...あ、これ!どうこれ!」
白シャツに黒のダメージパンツ。俺はシンプルが一番好きだ!
「シンプルでいいかもしれない、ありがと...。でも、さっき氷くんが言ってた通り、兄にしっかり聞いた方が絶対いいと思った。」
俺は少し困惑したが、さっき言ったことを思い出した。
「そ、そう?」
「うん!」
子奈は勇気をだしてバックからスマホを取り出し電話をかけた。
「も、もしもしお兄ちゃん?今大丈夫?」
「ああ、平気だけど...どしたん?」
「お、お兄ちゃんの欲しいものって何?」
「え、俺?うーん、ラナキュアとサキュリスのフィギュアが欲しいかな!!」
「わかった、えっと、ま、また」
「おう、バイバイバイク!!ブンブン」
電話を切るとこちらを向いて
「あ、のフィギュア欲しいみたいなので...、おもちゃ売り場に行っていいですか?」
「わかった、行こうか。」
お兄さんってオタクなのか兄妹で違うんだな。
そりゃ、そうか...。俺と海もあまり似てないもんな。
この後、おもちゃ売り場に行ったが見つからず、アニメ専門店で購入した。
ざっくりとした説明だが
ラナキュアとサキュリスはアニメキャラ。"さあ行こうなんかで"というアニメの主人公2人。旅行が趣味の2人が部活を立ち上げ色んなところで色んなことをする話。
ちなみに海も見ていた。
「今日は突然だったけど、氷くんの言う通りだった。これでお兄ちゃんに喜んで貰えると思う!あの、お礼に...。」
そうに言って目線をそらしながら俺の手に握らせたものは雷の形をしたキーホルダー。
「またね...。」
そこで恥ずかしさが限界に達したのか俺を置いて走り去ってしまった。
子奈が行ったあと手は火照ったが、貰ったキーホルダーを手にゆっくりと家に向かった。
帰っている途中ボーッとして、街にある電柱にぶっかっていたがそのまま前に歩いていった。家につき玄関を開けると海が足に抱きついてきたがなんの反応も出来ずただたんにさっきの子奈の笑顔を思い返していた。
階段をのぼりベットに倒れ込んだ。
お腹空いた。
それが原因なのか分からないがベッドから離れられなかった。
キーホルダーを学校用のバックにつける。
でも、すぐ外した。
はずいはずい。でも、ただお礼で貰っただけだからうんそうだよ...。
キーホルダーを再度バックにつけニヤニヤしていた。
「可愛かったな...。」
子奈のことで頭がいっぱいになりながらベッドでそのまま眠ってしまったみたいで気づくと月曜の朝になっていた。