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モテ期?いや、こんな日々  作者: 春香 光
年末年始のお楽しみ
36/64

2話

「実は、俺はゲイで小学生の時悠斗が好きだった。告白して振られてから、八つ当たりみたいにいじめた。本当にごめん。」


「…そうだったね、僕もとっさに無理って言っちゃった。僕、告白初めてだったんだ。」


「えっ、俺が初めてだったの?モテそうなのに。」


「僕が女の子っぽいからハブられてた。告白は嬉しかったけど女として見られてると思ってたから。誤解だったね。」


「俺の方が悪い。」


そういうと頭を下げて机に思いっきりぶつけた。


「いってっ!」


俺は腹を抱えて笑った。それに釣られるように悠斗も笑った。


「ははは、バカだっ、はは」


「ふふふ、面白いね」


工藤は照れたようにしおでこを撫でた。


それから俺はいろんな話を振ってみた。


「工藤って好きなタイプとかある?」 


「あー、俺は可愛い子が好きだな。守ってあげたくなる感じ。」


「あー、悠斗だな。」


「僕、そんなに守られる感じなの?」


「「うん」」


悠斗は少ししょぼんとした。


「あ、でも、悠斗はしっかり自分がやろうと思ったことやってるから!そこいいと思うぜ俺は!」


「ほんと?」


今度は嬉しそうに俺を見上げた。

情緒がすごい。


でも、今度は工藤が寂しそうな目で俺らを見ていた。


「どうした?工藤」


「あ、いや。なんでもない。今日はありがとな。悠斗と仲直り?できたかわかんないけど話せて楽しかった。」


「僕は仲直りしたよ」


「ありがとな、じゃあここは俺が払うから。」


「えっ、工藤の奢り?やったぜ!」


「ありがとね、工藤くん」


頭をぽりぽりと掻き照れくさそうに支払いをしていた。


「悠斗ちょっといい?」


カフェの外に出るなり工藤が悠斗を呼ぶ。


「俺は?」


「ごめん、ちょっと待ってて」


「仲間外れにされたー」


そう言いながら俺は少し離れた。


――――――――――


「悠斗ってもしかして氷のこと好き?」


「…えっ?あええんっ?顔に出てた?」


「まぁ、それなりに」


「まじか…」


「本人は気づいてないから気をつけるかアピールした方がいいと思う。いじめてしまった分存分に2人を応援する!」


「あ、ありがと」


――――――――――


2人が俺の方に戻ってきた。


「話は終わった?」


「あ、うん」


顔を赤くしながら俺を見上げてきた。


そんな様子を遠くで見ていた工藤はもういなくなっていた。


「あれ、工藤は?」


「えっ?あれ、いないね」


「まぁ、いいか。帰ろう!」


明日、子奈のプレゼントが当たることを祈りながら家に帰った。

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