9話
「聞いてやる。」
「いや、えっと…。」
「早く話せよ。」
「俺、ゆ、悠斗のことがす、好き…」
「・・・。はっ?」
「俺、ゲイで悠斗のこと好きだったんだけど悠斗は俺のことを好きじゃないってフったから八つ当たりでいじめて…ひどいやつだよ俺は。」
「好きで告って結果出てんじゃん、なんで八つ当たりするんだよ!」
「俺は小学生でって言っても言い訳にしかならないんだけど」
「もう八つ当たりすんなよ、傷つけるのは違うからな。」
「はい、氷。お前カッケーな!付き合って!」
「お前、今悠斗の話したばっかだろ…。」
そんなこんなで工藤を病院に連れて行くことにした。
コンコン
「悠斗、入るぞ」
ゆっくりと扉を開ける。
悠斗は外を見たままこちらを見ない。
「悠斗?」
「あ、ごめん氷くん…」
こっちを見るなり工藤を見て顔を真っ青にした。
あ、そうだよ。説明しないと!
「あ、こいつは安全だ!俺が保証する!」
「でも…」
「ごめん、悠斗。俺、今まで散々ひどいことしてきた。許されないかもしれないけどごめん。」
「…」
すぐには無理だと工藤には帰ってもらった。
明日からは期末テストだ。
「えーっと、明日からテストだけど頑張ろうな!」
家に帰り一夜漬けで勉強しカーテンから溢れる日差しで目が覚めた。
よだれで濡れたノートを拭きながら支度をし、リビングでパンを手に取り学校に向かった。
「おはよう氷くん」
「おはよ」
悠斗が学校に来ていてひとまず安心した。
工藤のことまじでどうしよう。
怒涛のテストは終わり冬休み。
俺たちはクリスマスとお正月に遊ぶことにした!