4話
秀の家を出て4人で歩き出した。
「勉強どうする?」
心の問いに悠斗は心の方を向き
「僕は勉強心配だからやりたい。」
俺は隣にいる子奈をみた。
子奈は顔を押さえながら頭から煙が出ているように見える。
前を向いて心の問いには気づいてないようだった。
俺はさっきのこともあり緊張するからだを落ち着かせ子奈の肩を叩いた。
「子っ…」
問いかける前に子奈は走り出してしまった。
俺は子奈の後を追いかけた。
――――――――――
子奈さんと氷くんが走って行ってしまった。
僕の隣には悠斗くんが悲しそうに俯いている。
「えっと、勉強する?」
「…うん。」
テンションは低いけど勉強するのか…。
「僕は居た方がいいかな?」
「うん…。」
それで俺はテンションの低い悠斗と図書館に来た。
適当な場所に座り、その前に悠斗が座った。
「何か分からないところとかある?」
「全部…。」
「そ、そっかーじゃあ、1からやろうか」
「うん。」
しばらくして悠斗が勉強をしながら氷くんのことについて話し出した。
「僕氷くんのことが好き…。」
僕は黙り込む。でも、ペンは進めながら
「僕、男だしこんななよなよしててでも、助けてもらった時からずっと。」
僕は自分の気持ちがとび出そうになった。
「僕も…。」
「なに?心くん。」
「いや、なんでもない。ここの問題の答え違ってるよ。」
「えっ?あ、ほんとだありがとう。」
黙々と勉強をして気づけば3時間も経っていた。
「えっと、悠斗くんそろそろ帰ろうか。」
「うん、またみんなで勉強会ってあるかな?」
「どうだろうね」
2人して無言で図書館を後にした。
悠斗を家まで送る道で子奈さんと氷くんが前を走っていった。
3時間も2人で走っていたのかな?さすがにないかな。
僕と悠斗くんは2人の後を追った。
2人は公園に入りベンチに座った子奈さんに氷くんは近くの自動販売機から飲み物を買い渡した。
話し声は聞こえにくいが何とか聞く耳を立てる。
「…えっと、さっきはあの…」
「…いえ、こちら、こそ…」
氷くんは距離を空けて座る。
でも、子奈さんが距離をつめる。
2人は見つめ合い唇が近づいていく。
「俺、帰る。」
悠斗はびっくりした顔で俺をみた。
そんなことは気にせずその場を去った。




