肆之拾玖 モブ、また巻き込まれそうな予感がする
「とりあえず寛永寺行くか」
「行かない訳にもいきませんね」
なんか巻き込まれそうで行きたくないけどなー。でも仕方ないなー。
出掛ける支度をする俺と平賀さん。猫神使はどうされますか? 行くなら干物はあとになっちゃいますけど。
「日の本に淫祠邪教の類が蔓延るのを看過はできぬ。助けにならぬかも知れないが猫も行こう。干物は今は我慢する」
ありがとうございます猫神使。どうぞ肩にお乗りくださいな。服に爪も立てずにぽすん、と肩に収まる猫神使。さて、行きたくないけど行きますか。
「ところで平賀さん、俺の身の回りが機密だらけなの、いい加減どうにかなりませんかね?」
「お前さんなんざまだマシだよ、俺がどれだけ聞きたくないこと聞かされてるか、わかるか?」
この人、以前から大僧正の近くにいるだけに色々聞かされてそうだな。同情するキャパはないですけどね、モブはすでにいっぱいいっぱいですよ、他人に向ける同情なんて余裕は売り切れもいいとこですよ。
「立川流、でしたっけ? 落語家みたいな怪しい教団の名前って」
いつもの塔頭の近くに来たところで質問する。周囲にいた坊様達がこっちを見てギョッとした顔をする。
口にするのも憚られるくらいタブーなの?
「立川流は彼法とは無関係なのだがの」
大僧正チーッス。伝言のおつかいに寅吉二人が雁首揃えてやって参りましたよ。猫神使もいらっしゃいますよ。無関係ってどういうこと?
「まずは報告を聞こうか、平賀」
「は、上方の彼法に動きあり、と放下の衆が掴んだようです。詳細は不明ですが」
「そうか、儂も今し方、陰陽の頭殿から別方向の話を聞いたところじゃよ」
陰陽の頭ってなんだっけ。あ、鳥さんか! まだいるのか! 鳥さんの本体は京都にいるはずだから、そっちからもなんか情報が上がってきたってことか、
「ぴっ! 寅吉達も心して聞いておくが良い、嵯峨清涼寺の首塚より秀頼公の首が奪われた」
えっと、秀頼公ってどなたでしたっけ?
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