参之弐拾弐 モブ、弟子であることを受け入れる
「あのー呼ばれたから来たんですが……あ、ロリ絵師ちゃんだ! うわ痛い! 怖い! もうやだこのキツネの靄!」
「あ、衛人だ。キツネの呪いは順調に続いてるようでなにより。その背負ってる触手はなに? あれ、ひょっとしてスライムちゃん?」
「離れてくれないんですよ…」
「衛ちゃんは僕のだよ!」
太歳に入ってしまってほぼスライムと化した衛人の幼馴染みが、捕食する勢いで衛人に覆い被さってる。
「愛されてるねえ」
「うむ、これ娘、体を作ってやるゆえ、少し
八番より離れよ」
「僕も衛ちゃんのだよ! 離れて誰かに取られたらどうすんだよ!」
大僧正がスライムに話しかけるも一蹴される。スライムの愛が深い。
「いや穂積、頼むから一度離れてくんないかな?そのスライムボディじゃなく、普通ぽい体の方がよくない⁈」
「普通の体なら抱いてくれるの? うんわかった!」
「誰もそんなこと言ってねえ!」
幼馴染み同士の微笑ましいやりとりが続く。こいつら業が深そうで関わりたくない。
「大僧正、この子の顔や体の詳しい造作を教えてほしいぜよ」
「うむ、お主と七海の心に直接姿を送るとしよう、しばし待て」
「あ、俺は胴体の詳しい姿は教えてもらわなくていいです。顔や手足の詳細だけください」
ロリ画像を脳に無理矢理ダウンロードされるのは勘弁です。まして裸とかやめてほしい。
「あ、じゃあ俺の方に体のデータください」
うるせえ。ガチロリコンは黙ってろ、お前、着替え覗いてたんだろうが。
「あれやこれやはまだ見れてないんです」
「そういう生々しい話はよすんだ」
もう、とっととスライムちゃんの器を作っちゃおう。さよちゃん先生、ご指導お願いします。
「うむ、七海よ、少しは弟子らしい態度になりおったか!」
もうそれでいいよ。あと河童は後輩を見るような目で見てくんじゃねえよ。
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「ぶっくまーく」などもお気が向きましたらお願いいたします。
評価をいただければ、七海が喜んで通報をものともせずに五体投地でお礼に参ります。




