表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このEDOはフィクションです  作者: 石依 俑
16/127

壱之拾陸 モブ、めんどくさい立場だった

「で、お前さんがその職人かい? 一人前のツラにゃ見えないが」

「はい、宇野七海といいます。こういう物作ってます」


 とりあえず製作途中の原型(ロボットの頭部)を出してみる。


「なんだこりゃ、見たことねえ材料だし、意匠も知らねえ。この大きさだと根付でも作るかい?」

「はい、まずは腕を見てもらえと平賀さんが」


 そこにお幸さんが割り込んでくる。


「この方、旦那さまと同じで寅吉でいらっしゃるのよ」


 あ、番頭さん、うわ、めんどくせえって顔してる。そりゃ神仏やら幕府やらの関係で無碍にできない肩書だもんな。よく考えたらめんどくせえわ俺。


「あ、俺は寅吉でも新参者ですし、長屋で暮らしてますし、作品だけ見ていただけると」


 庶民アピールをしておく。伝われ! ぼくのモブオーラ!


「まあとても大したことをしそうな顔にゃ見えねえけどよ」


 伝わった! 諦めたのか、番頭さんが改めて原型をじっくり眺めてらっしゃる。


「腕は悪くはねえ。悪くはねえがわざわざ発注するかと言うと……」


 やべ、ここで断られたら案内してくれたお姉さまの顔が立たない。大僧正にも。平賀のおっさんは爆発しといてください。お姉さまに惚気けられた童貞の恨みは恐ろしいと知れ。


「寅吉じゃないと知らない生き物なんかどうですか? 他の国の変わった動物や魚とか虫は?」


 この世界の人が好奇心旺盛なのは散々見てきた。カメレオンやダイコクコガネなんかは多分知らないだろうし、誰も作らないだろう。これがブルーオーシャンってやつですね。


「ほう、そういうのが作れそうかね」


 乗ってきた乗ってきた。珍しいものならなんでも歓迎されるんじゃないかと思ったら、予想以上に食いついてきた。幸い、オフラインで使える動物図鑑ならスマホに入ってる。これイケるんじゃね?


「じゃあとりあえずこの材を渡しておこう。お前さんが作ってきて売れたら材料代引いておくよ」

「ありがとうございます、助かります」

「お幸さん、平賀さんと親御さんによろしくな」


 そう言って番頭さんは仕事に戻られた。俺の手元には四角い木材が一つ。


「柘植材ですね、失敗してもいいように安いのを渡してきましたね」

「安いんですか、これ? それは助かりますね」

「え? いいんですの? 舐められてません?」


 いやだって、高い材料で失敗したら弁償でしょ? できるかどうかもわからないんですから。どこまでも小者なんすよ。

お急ぎでない方、毛色の変わった此の物語をまだ読んでも構わぬとお思いの方、向後に期待してやろうという方、よろしければ「ぽちっと」押してやってくださいませんか。


「ぶっくまーく」などもお気が向きましたらお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ