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このEDOはフィクションです  作者: 石依 俑
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肆之肆拾弐 モブ、ストレスが振り切れる

 まだ衛人の屋敷にいる俺です。大僧正もいることだし、今のうちに質問しときたいことがあります。


「大僧正、ちょっと聞きたいんですが」

「どうした、改まって」

「いえ、俺が神仏の器になるってのもこの世の行く末に関係あることなんですか?」


 最初に言われた平行宇宙の行く末に俺が関わるということ、そのために俺の体は金丹にされたんだろうか?

 今のところ天人ホイホイにしかなってないけど。受けた加護が面白ホイホイで体が天人ホイホイとか、俺の存在ホイホイし過ぎじゃないだろうか。


「分からぬ」

「大僧正にも分かりませんか」

「儂は神仏のはかりごとの経緯を知る立場にないのじゃよ。七番と八番が対であることと、七海が世の行く末の鍵となること。そのくらいしか知らせて頂いておらぬ」


 そっか、大僧正もご存知ないか。本当は知ってるけど言えないって線もありそうだけど、ここで疑っても仕方ないのでそのまま受け取るとしようか。


「菩薩様が嘘なんか言いませんもんね」

「嘘は言わぬが方便なら使う」


 そこは言い切ろうよ。


「じゃがこの件に関しては方便も使わぬ。信じてもらうしかない」

「分かりました。大僧正を信じます」


 方便ってなんだっけ。事実じゃないけどいい方向に向かわせるための言葉、だっけか。そんなニュアンスだったと思う。


 なので方便を使わない、ということはごまかす気がないってことだろうし、嘘は言わないってことだから、そのまま受け取るしかない。俺、ちょろ過ぎだろうか。

 はあ、なんでこんなことになったんだろ。


「七海さん、プラモトークがいつもより酷かったですけどひょっとして疲れてます?」


 衛人が聞いてくる。

 疲れてる、か。そうかも知れない。お江戸に慣れてきたからそんなにストレス感じなくなってたつもりだけど、体を乗っ取られるのはさすがにきつかったのか。


 同好の士とプラモトークがしたくてたまりません。模型サークルって俺にとっては天国だったんだな。塗膜とかサフと塗料の相性とか好きなだけ話せたもんな。

 なお、他の人には地獄で変態が煮詰まってるような場所に見えるらしい。残念ながら一概に否定できないとこですね。


「じゃあ俺のロリトークに付き合ってくれたらプラモトークに付き合いますよ!」

「よし、とりあえずお前、長屋に入れなくしとくわ」


 なにいい笑顔で言ってくれてんだお前は。スライムちゃんとよろしくしとけ。

 こいつ、本気で猫神使に鼠認定してもらおう。そんで長屋に帰ったら猫神使モフって旧キット改修だけしよう、そうしよう。


 疲れ切って長屋に帰ると妙さんが心配そうな顔で出迎えてくださる。


「七海さん、お顔がお疲れですよ。少しは休んでくださいな」


 いかんね、お妙さんにも心配かけてる。男の子としては、ここは空元気でも出さにゃいかんところですね。


「ありがとうございます。大丈夫、とは言いませんけど、ちょっと休みますね」


 ほう、と胸を撫でおろすお妙さん。こんなちっさい子に心配かけたらだめですね。


「七海ー! 大僧正から頼まれて突貫で傀儡を作ったけど、あれひょっとしておんし絡みぜよ?」


 ちっさい癖にでっかい声でさよちゃんが聞いてくる。変なとこで鋭いな、この子。


「急ぎ傀儡の器を用意して欲しいって焦ってたぜよ! 七海はなにか知ってるぜな?」


 俺がフロア直通エレベーター的な神仏の器になったことは言ってもいいんだろうか。多分ダメな気がする。ダメだよね。


 モブの心労は尽きることがないようです。もう飯食って猫神使モフり倒して吸えるだけ吸って寝ます。明日は旧キット改修以外、何もしません。

 お急ぎでない方、毛色の変わった此の物語をまだ読んでも構わぬとお思いの方、向後に期待してやろうという方、よろしければ更に下にスクロールして広告下の白星を「ぽちっと」押してやってくださいませんか。


「ぶっくまーく」などもお気が向きましたらお願いいたします。


 評価をいただければ、七海が喜んで通報をものともせずに五体投地でお礼に参ります。

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