肆之弐拾捌 モブ、大僧正が菩薩だったと知る
すいません、短いです。
「ほう、丹生津比売とやらの金丹の器。そのせいか、儂が寅吉と繋がったのは」
俺の体で喋んな、信長さんとやら。
とっとと出て行ってくださいませんか? 取り憑かれるってこういうことなのかな。すげえ気持ち悪いんですけど。
「まあそう言うな。久方ぶりの現世ゆえ、楽しませてもらうぞ。具体的には甘味を楽しむ」
出たな、甘味魔王。金平糖やら好きだったそうですね、戦国の覇者の癖に。
「甘味はいい。頭の疲れが飛んでゆく。この現世に儂の知らぬ甘味はあるか?」
知らねえよ、信長さんの時代のスイーツなんか。干し柿でも食っとけ。
ところでちょっと聞きたいんですけど、娘さんっていたの? 受験の時に勉強したけどうまいこと生き延びた弟さんや裏切り者に嫁いだ出戻り妹さんはいたはずだけど子供はいなかったよね?
「ふむ、貴様の日の本ではそうであったか」
あ、そう言えば俺、別の日本から来てるんだったわ。こっちの歴史ってちゃんと通しで知らないわ。
それと弥助さんの子孫っぽいゴンザレスって知り合いがいるんですけどご存知です?
「弥助が今の世に係累を残しておるか。天晴れである」
信長さん、一つ聞きたいんですけどこの世に恨みってあります?
「ないな」
ないんだ。じゃなんで俺の体を使って喋ってるの。
豊臣が下地を整えて徳川が牛耳ってる世だけど、それは知ってるんですよね?
「今は天人として輪廻した身、下界のことは知ってはおるが干渉はできぬ」
「待て信長。お主、天人に生まれた、と?」
「む、菩薩殿であられるか、いや、前世で見たな。あれは比叡山の奥の院か。坊主よ、天海と言ったか」
なんか以前の大僧正を信長さんはご存知の様子。
てか大僧正って菩薩なの? そんで天人って何?
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