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第1部ーボクに殺されたい少女ー

特にありませんが、文章が読みにくいとか言われても知りませんwww。

ボクはこの世界では有名だ。普通の人はボクの名前なんか知らないだろう。知っているのは近所の人と、いきつけの喫茶店のマスターぐらいである。ボクはこの世界では「サツキ」と呼ばれている。女の子のような名前だが、決してボクは女ではない。しかも、この名前はボクがつけたわけではない。用は通り名である。本名はべつにあるが、いま語る必要も無いだろう。この名前の由来はだれかがボクの仕事ぶりから考えたらしいが、どこのバカが考えたのかはしらないが、こんなふざけた名前は個人的にはイヤなのだが、これで通ってしまった以上は、この名前で通さなくてはいけない。いい迷惑である。さて。そろそろボクがどのような世界で、どのように有名なのかを言おうか。ボクは世間一般に言われる『殺し屋』と呼ばれる世界で、とても有名である。しかし、ボクがころすのは決して人では、無い。ボクが殺すのは目に見えるような形のあるものではない。しかし、それは人にとってはとても大切なものである。ボクがこの世から消しているのは、人の持つ記憶である。ボクはいつからこんなことが出来るようになったのかは知らない。いつのまにか気付いたら出来るように『なっていた』。なっていたというのは言い方が悪いかもしれない。ふとやってみると『できた』、というのが正しいのかも知れない。特別練習したわけでもないので。

―― 初めて出来たときは、ある男を誘拐しその男を消すという仕事だった。男をイスに縛りつけ、あとは銃の引き金を引くだけだった。そのときふと、

『この男を殺すんじゃなくて、こいつの記憶をすべて消して髪型や顔を変えれば、殺さなくてすむんじゃ・・・。』

こんな普通の人なら思いつくはず無いようなふざけた、おバカな発想が生まれてしまった。本来のボクならこんなこと気にもとめず、男の額に銃口を合わせ「さよなら」の挨拶と一緒に、引き金を引いていたはずだ。しかし、このときのボクは何を血迷ったか、イスに座っている男と目の高さを一緒にし、ジッと男の目を見つめてただ心の中で念じた。「あなたの記憶はすべて消えてなくなり、あなたは自分のことがわからなくなる。」そうやって、心に念じると同時に、小さくつぶやいてみた。だが少しするとこんなことをしてる自分が悲しくなってきて、情けなくなってきたので、大きくため息をついてから拳銃を取り出そうとしたときだった。男が急に口を開いた。

「あのぅ・・・。」

「なんだい?最後のおわかれかい?」

「いえ・・・。」

「じゃあなんだい?」

ボクが興味なさげに答えると、男はなんとも不安そうな声でこういった。

「あの・・・、私はいったいだれなんでしょうか?」

ボクは男の顔を驚いた顔で見てしまった。ボクはいまこの状況を信じられなかった。だから、男にいくつか質問や要求をしてみた。名前を聞いたり、自分の職業がなんなのか、男の持っていた、ボクの仕事の理由にもなった、重要な書類をボクのものだと言って受け取ったこと。信じがたかったが、この書類を男がボクにすんなり渡したことから、ボクは驚いたと同時に、本当に記憶が無くなったんだと確信した。だから、ボクはこの男を殺さずに海外に逃がすことにした。適当な理由をつけて男を海外に逃がし数日。ボクのもとに報酬が入ってきた。男がどうやら行方不明になったらしい。まぁ、記憶が無くなって海外に飛ばされたんだ。行方不明になって当然である。 ―――

そして今はこの不思議な力をメインに仕事をしている。しかし、ごく稀にだが殺しの以来もくる。一応ボクも腐っても『殺し屋』である。そういった仕事もちゃんとこなすようにはしてはいるが、終わった後にはなんとも言えない虚無感というか、脱力感というか、そういった負の感情がすべて流れ込んでくるようで、正しい本業の方はなるべくしないようにはしている。まぁ、記憶を消すという仕事のおかげで、こっちのほうが目立ってあまり殺しの以来がこないのは幸いである。

今日もまた仕事が終わった夜遅く、事務所をかねた部屋にもどり、ソファに深く腰をかけて一息つく。すると、すぐに部屋のドアを叩く音がした。

「遅くにだれだよ・・・。」

ボクは悪態をつきながらドアを開く。そこにたっていたのは小柄な女の子だった。そして、女の子はボクの顔を見るなりこう言った。

「殺し屋さんよね?。」

「うん。一応ね。」

「殺してほしい人がいるの。いますぐに。」

少女はたんたんと、無機的に言った。とりあえず、ボクは少女を中に通そうとするが、少女はその場で立ったままこういった。

「殺してほしいの。私を。」

ボクは驚いて少女のほうを見つめた。


よんでいただきありがとうございます。

とてもうれしいです。このお話はまだまだ

続く予定なので、気に入ったらまた続きをよんで

あげてください。

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