些細なズレ
「ただいま」
あれ?返事がない?
病院から帰宅したのだが、母の返事がない。
家のカギは開いていたのに。
「母さん?いないの?」
部屋の机に母はいた。
「なんだ、いるじゃん、どうしたのさ」
「あぁ、セラ。おかえり・・」
妙に元気がないな。
何かあったのは間違いなさそうだ。
「何かあったの?」
「ちょっとね…」
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要約するとこうだ。
『仕事をクビになった』
「だ、大丈夫だって!俺だって働いてるし!」
「うん・・ありがとね・・・」
相当マイっているようだ。
これ以上下手に刺激するのはよくないだろう。
しかし、これは演算に無かった。
何か要因があるはずなのだが・・・。
一体何が原因なのだろう。
その夜。
俺はいつも通り翌日の【未来演算】をした。
演算は機能を取り戻し、結果を出した。
バイトの出来事がわかっただけで、特に大きなものは無し。
「明日、シフト増やせるか相談しようかな」
―――カチッ
『却下される』
「だめ、か…」
高校生では22時以降まで働けない。
これは大きなハンデだ。
相変わらず無力だね―――。
・・・。
今日は言い返さないのかい―――?
・・・。
もう寝なよ、今の君じゃダメだ―――。




