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リトリビューション  作者: セスラ
【一章】平凡な毎日
1/26

これが彼の日常

Q.あなたは未来を知ることができたら、知りますか?


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温かい。春の日差しとはここまで気持ちのよいものだっただろうか。

しかし、同時に非常に欝だ。春ということはクラス替え。また一から人間関係を築いていかなければならない。

「わかってても、やっぱ面倒だよな」


俺は日野(ヒノ) 瀬良(セラ)。ごく平凡な高校2年男子だ。

「そんな毎日も案外気に入ってるんだけど」



今日のスケジュールはわかっている。

近所の野良猫は今日は駄菓子屋の前で朝日を浴びている。

公園ではゲートボールを嗜む老人会がいて、今回は森じいさんが1位を取る。

そして昼休みにふざけ合った男たちが勢い余って窓ガラスを割り、体育科の教師に見つかりお叱りを受ける。


わかりきった日常、そんなわかりきった日々が流れていく。

そんな毎日が繰り返される。


「そう、いつも通りだ」

退屈しのぎについ口から漏れてしまった。


「何がいつも通りなんだ?」

「なんでもねぇよ」

後ろから走ってきた友人に聞かれてしまったらしい。

「相変わらず退屈そうな顔してんなぁ、暇なら部活でもしろよ」

「やだよ面倒くさい」


こいつは原 みのる(ハラ ミノル)。同い年のサッカー部エース。

「熱血、温かいが暑いに変わりそうだ」

「んだとー、情熱は大切だぜ!」

「そういうところが暑苦しいんだよ」



これもいつも通り。



そのまま猫を見つけ、昼休みにガラスが割れ、下校中に森じいさんにゲートボールで1位を取ったと嬉しそうに自慢された。



全部、予定通りに今日が終わった。



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