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俺と彼女とコーヒーと

作者: ゆーしゅん

 勢いで書いたため会話文が多めです。

 まぁもともと会話分が多い書き方なんですが……

 少しでも皆様の暇つぶしにでもなればと思います。


「恭介。 じゃま」

 そういって、俺を起こすひとつの影。

「なんだよ。 授業終わったんだから寝かせてくれよ。椎名」

 椎名の声に、寝ぼけた声で返す俺にあきれたように、椎名の呟きが聞こえる。

「授業中も寝てたでしょうが……。 まったく毎回最後の授業の前にコーヒー飲むんだから授業ぐらい起きてなさっての」

 そんな声を聞き流しながら、俺はまた眠りに入っていく。

「掃除終わったら帰るからね」

 という椎名の声を最後に俺はまた眠りに落ちていった。







 俺の名前は、川島恭介かわしまきょうすけ

 まぁ、どこにでもいるような高校生で、可もなく不可もなくって感じの成績で、別に特別な能力が右手あるようなやつでもないごく一般的な学生だ。


「恭介? なんかボーっとしてるけどなんかあったの?」

「いや、別になんでもない」

 俺の返しに、ちょっと偽善の目を送っていたが、すぐ取り直した隣のやつは、坂上椎名さかがみしいなだ。

 俺と椎名は、いわゆる幼馴染という関係で、小学生のころからの付き合いだ。



 そして今は、掃除が終わった椎名にたたき起こされての下校中だ。

「それにしても、恭介はコーヒーが好きだよね」

「まぁな、お前だって好きだろ」

「私は、恭介親子のコーヒーしか飲みません」

「さいでっか」

「なに笑ってんのよ!!」

「別に~」

「ちょっ、待ちなさいよ!!」

「俺より、早くついたら、お手製のコーヒー、タダで飲ましてやるよ」

 俄然やる気を出して、俺を追いかける椎名を見て、笑いながら速度を上げていく俺。

 もちろん言うまでも無いだろうが、俺はこの幼馴染が大好きだ。





「それにしても、お前ら二人はいったいいつになったら付き合うんだ?」

「「ぶっ!!」」

 親父の声に、二人一緒にコーヒーを噴出す俺と椎名。

「なっ、なに言い出すんですかおじさん!!」

「おい親父、いきなり何を言い出す」

「相変わらずの相性のピッタリ加減だな」

 そんな俺らの事を見て、噴出す親父。

 この親父はもちろん俺の父親であり、うちの店である町のしがない喫茶店のマスターである。

「おじさん、何で私が恭介なんかと……」

「そうだよ、なんで俺が椎名なんかと」

「なによ」

「なんだよ」

 にらみ合う俺らを見ながら、また親父が笑い出した。

「まるで、若いころの俺らを見てるみたいだな」









「それにしても、お前も意地っ張りだよな」

「うっせ」

 椎名が家に帰った後もコーヒーを飲んで俺に親父が話しかけてきた。

「お前のツンデレなんてはやらんぞ」

「うんなことはわかってるんだよ」

「まぁ、せいぜい頑張れよ。 椎名ちゃんがうちの娘になるのは大歓迎だからな」

「くそ親父が……」

 笑いながら店の奥に入っていく親父をにらめつけながら、俺はまたコーヒーを飲んだ。






「あいつが風邪引いたって?」

 朝起きて、朝食を食ってると、親父が突然椎名が風邪引いてるなんて言い始めた。

「今は別に流行の時期でもないだろ? なにやらかしたあいつ」

「なんでも、長風呂したあとに湯冷めしたんだとさ」

「なにやってんだあいつ……」

「というわけで、看病頑張れよ」

「はっ!?」

「今日はどうしてもはずせない用事があるそうだ、で、お前に看病を任せたいと」

「なんで俺なんだよ」

「ほかに適任がいるか?」

「いやあいつ一人でも……死ぬか」

「椎名ちゃんの料理スキルは壊滅過ぎるからな」

「あぁ、どうしたらフライパンで爆発を起こせるか気になるわ」

「というわけだ、二人っきりだからって、椎名ちゃんに体力使わせるようなことさせんなよ」

「なんだよ、その体力使わせることって」

「若い男女が二人っきりになってすることなんて」

「わかった、それ以上しゃべるなくそ親父」

「椎名ちゃんの面倒よく見るんだぞ~」







「というわけで、今日一日お前の付き添いだ」

「別に頼んでないんだけど……」

「病気になっても可愛くねぇやつだな」

「それってどういう…ごほっごほっ」

「たくっ、とりあえずねとけ」

「いきなり部屋に入りこんで、起こしたのはあんたでしょうが」

「うっさいねとけ」

「あんたがいると寝れないのよ!!」

「わかったって、とりあえずおかゆでも作っとくから」

「……………………ばか」

 椎名のその小さな呟きに気づくことなく俺は部屋を出て行った。



 


「すっかり寝てるか」

 おかゆを20分ぐらいで作って持っていったころには椎名は寝ていた。

「こうやって寝てれば可愛いのにな」

 本人の前では絶対にいえないようなことを小さな声でつぶやきながら、そのまま寝顔を見ていると、ふと二人っきりという状況と朝の親父の声がよみがえる。

(二人っきりだからって体力使わせることさせんなよ)

「あのくそ親父のせいで妙に緊張するだろ!!」

 小声で、ぶつくさ文句言ってる間も、椎名の寝顔から目が放せず、熱の所為か赤くなっている顔やその唇とかから目が放せないでいると……。

「いつまで、みてんのよ……」

「ちょ、おま、いつから……」

「いつからって、今起きたんだけど、なに? そんなずっと見てたの?」

「う、うんなわけないだろ」

「まぁ、いいや。 とりあえずおなか減った」

「あ、あぁおかゆ持ってくる」



「食べさせて」

「自分で食えよ」

「やだ、食べさせて」

 おかゆを持ってきた俺に待っていた次の試練はどうやらこれらしい。

「たくっ」

 息でほどよく冷ましたおかゆを椎名の口元まで運ぶ。

「んっ」

「どうだ」

「うん。 おいしい」

 その椎名の純粋な笑顔に一瞬やられそうになりながらも、次々と食べさせていく俺。

「もういいわ」

「ていうか、もうない」

「じゃあ、寝るわ」

「おう」

 といって、出て行こうとする俺を椎名が呼びとめた。

「まって」

「なんか用事か?」

「ここにいて」

「さっき、ここに居るなみたいなこと言ってなかったか?」

「いいからいて」

「はいはい」

 こんなに俺を頼る椎名を不思議に思いながらも、そのまま椎名のベットの横にいると、静かな寝息が聞こえてきた。



「こいつは、俺のことどう思ってんだろうな……」

 濡れタオルを変えたりしながら、なんとなく頭をなでていたときにふとおもった。

「少なくとも嫌われてはいないとは思うが、今の関係性が壊れることが何より怖いな……」

「何気にこいつもてるしな」

「まぁ、だからって簡単にあきらめる気もないが……」

「でも、こいつに伝えるのはかなり後になりそうだな……」

 そう言って、コーヒーを飲むと

「…………ヘタレ」

「なっ」

 振り向くと、こっちをジト目で見る椎名が。

「おまっ、いつから……」

「こいつ、俺のこと……からかな」

「はじめからじゃねぇか!!」

「さて、これはどうゆうことなんでしょうかね? 恭介君?」

「そのにやけ顔腹立つ」

「ねぇねぇ」

「うっさいだまれ」

「わたしのことそんなだーいすき何ですか?」

「あぁ、好きだよ!! 大好きだーいすきだよ!! 悪いか!!」

 と、やけになって叫ぶと、椎名はとたんに顔を赤くした。

「……真正面から言われると照れるわね」

「なに照れてんだよ!!」

「しょっ、しょうがないじゃない、ずっと待っていた言葉だし」

「えっ!? 今なんて」

「…………なんでもないわよ」

「いまなんだって?」

「デリカシーがない男は嫌われるわよ」

「お前にデリカシーなんて言葉はいらん」

「なんですって!!」

「うっさい、黙らんとキスするぞ」

「えっ、ちょっと意味が……」

 わめきたつ椎名に無理やりキスをして黙らせる。

「んっ」

「な、何するのよ!!」

「黙らんからだ」

「何でいきなり……」

「したくなったからだ、なんか文句あるのか?」

「もっとムードとかなんかほかにないの!?」

「つまり、キス自体はいやじゃなかったと」

「~~~ばっかじゃないの!!」

「それ以上かわいい反応すると襲うぞ?」

「襲うって……」

 すごく顔を赤くした椎名が可愛すぎる。

「あぁ、スイッチはいりました」

「スイッチってなに!?」

「今日の椎名は凶悪すぎ」

「凶悪って」

「凶悪に可愛すぎ」

「いきなりどうしてそんなに肉食になるのよーーーー」

「さぁな」

 とりあえず、くそ親父の言うとおりになりそうだ。


fin



 ここまで読んでいただきありがとうございます。

 はい、皆様の言いたいことはよくわかります。

 コーヒー何の関係もないだろと

 いや実はこれは、作者の頭の中では彼女編もあるんですが、文章に起こしていません。

 それは、皆様の創造で補完していただければと思いますが、もしかしたら彼女編も出すかもしれません。

 そのとき、また出会えればと思いますので

 じゃあ、今回はこの辺で

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― 新着の感想 ―
[良い点] 二人の掛け合いがよい。 [気になる点] 設定がありきたり。小説は誰も書いていないものを書くべき。 [一言] 才能あります。
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