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私が傍観者な妹になった理由  作者: 夏澄
きみの写真編
56/63

48・記録として残せるもの

 こんなことがあっていいものだろうか。

 私は温かい膝の上に頭を寄せて泣きながら、どうしようもない想いのたけをぶつけた――。


「お、おばあちゃんのバカっ。どれだけ心配してここまで来たと思ってるの」

「ごめんね、那智ちゃん」

 おばあちゃんは困ったように笑いながら私の頭を撫でた。しわくちゃの優しい手に心がほだされていく。

「ははっ。まあまあ。無事だったんだからいいじゃねえか」

 玄田のおじいちゃんが横で豪快に笑う。その手には熱燗から注がれた盃が握られていた。

 畳敷きの居間には長机が置かれ、その上には煮物や焼き魚などその他たくさんの料理が並べられている。長机の前には近所中のおばちゃんたちやその旦那さんたちが座っている。

 そこでは女性陣は話に花を咲かせ、男性陣は酒を酌み交わしている――常にどこかで笑い声があがっているような、実に平和的な状況が成り立っていた。なんなの、この状況は!!

 私はきっと顔を上げて、今度は玄田のおじいちゃんに詰め寄った。


「無事とかいう問題じゃないでしょ! あんな電話してきて」


 襟首を掴んでぐりぐり締め上げると、玄田のおじいちゃんが持っていた盃から酒が半分ほど下にこぼれて畳に吸い込まれていった。

「あぁ、もったいない」

「もったいない、じゃない!!」

 敬うべき年長者だが、ふざけるなバカ野郎だ。

 カクカクと揺すると、おじいちゃんの顔もそれに合わせてカクカクと揺れた。でも顔はへらへらと笑っているので、まったくダメージは受けていない様子だった。それがまた私の怒りを誘う。きぃーっ!

「那智ちゃん、怒ってないでこっちの煮物でも食べなさいよ」

「そうそう。那智ちゃんが来るって知って、おばさん張り切っていっぱい作ってきたんだから」

 のほほんと言いながら近所のおばちゃんたちが食べ物を勧めてくる。美味しそうだけど今はそれどころじゃないって。

「食べないならおれが」

 玄田のおじいちゃんが私の手を逃れて食べ物に手を伸ばす。

「まだ話は終わっていないからね!!」

「もう勘弁してよ。悪かったって」

「勘弁してたまるかっ」

 逃げる背中を掴んで引っ張る。逃げ腰のおじいちゃんをひっ捕まえて目の前に正座させる。渋々といった形で正座するおじいちゃんに私はこんこんと文句を垂れた。


 ※ ※ ※


 そもそもおばあちゃんは発作で倒れたわけではなかったのだ。

 それがどうして心臓の発作ということになったのか。

 元凶は玄田のおじいちゃんだった。

 畑仕事から帰る途中でちょっと転んで足を捻挫したおばあちゃんを見て、おじいちゃんが私を呼びつけることを思いついたのだ。

 あの焦りを感じさせるような会話は全部演技だったのだ。混乱のうちに電話をきってしまえば、私なら慌てて着の身着のままやってくるという確信がおじいちゃんにはあったそうだ。あぁ、そうだよ。まんまとやってきたよ。

 思いつくままに電話を掛けてまんまと私を誘い出したおじいちゃんは、近所のおばちゃん連中に声をかけて、私が来るまでプチ宴会に興じていたらしい。


「なにそれ。自分が楽しみたかっただけじゃん」

「えー、だってフミちゃん一人にしといたら夕飯の準備もできないだろ。足の捻挫は本当なんだから。それに捻挫とはいえ具合の悪いときにこんな広い家に一人っきりって寂しいじゃないか」

 ぐっ。それを言われたら言い返すことができない。そういうところがズルイんだよ、玄田のおじいちゃんは。人を見て、どう言ったらその人の心に刺さるかよく分かっている。さすが亀の甲より年の功。くそぅ。騙された自分が憎い。


 ちなみにおばあちゃんは止めたらしい。私に迷惑だからって。高校の授業もあるし、いきなりそんな連絡されたら困るからって。

 それでも止めないのが玄田のおじいちゃんだった。「週末だからいいじゃねぇか」と受話器を取り上げたそうだ。強引な。

 そういえば昔から近所に探検に行くのだって、お父さんだけじゃなく必ず玄田のおじいちゃんも一緒だったことを思い出す。発案はいつもおじいちゃんからだった。

 ふらっと現れたと思ったら私を連れ出して出かけることもままあった。

 現地の人間だって足を踏み入れないような獣道に入っていって迷子になりかけたことも片手じゃかぞえきれないほどあったような……。家族だけじゃなくご近所さんまでかり出しての夜の捜索隊は懐かしい思い出だ。って、そうじゃないでしょう。

「よくそんなくだらないこと思いついたよね」

 笑いながら事の次第を教えてくれる玄田のおじいちゃんに、ぐったりと疲れてしまった私は肩を落としてため息をついた。

「あぁ、まあな」

 うひひと笑うおじいちゃん。褒めてないって。はあっ。

「実はな。三、四日前にここらに遊びに来た子らのアイデアなんだ」

「あぁ、あの子たち」

 思い出したようにおばあちゃんが相槌をうつ。

「可愛らしい二人連れだったわね」

「まあ、ちょっとここらでは見かけないような垢抜けた子たちだったけどな――」

 言って、おじいちゃんは空になった盃になみなみとお酒を注いだ。



 二人の言うことには、数日前この辺りに観光に訪れた子供たちがいたのだという。子供と言っても二人から見てということで、実際の年齢は私とそう変わらない子たちだったそうだ。

「男女の二人連れで、一人は可愛らしいお人形さんのような綺麗な女の子だったなぁ。男のほうはあんまり覚えてないけど」

 それはおじいちゃんが色ボケしているからだよ。この女好きめ。

「でもなにかと女の子のことを気にかけるいい子だったよ。俺には劣るけどな」

 そのまま玄田のおじいちゃんの昔の英雄譚が始まりそうだったので、鳥の串焼きを口に放り込んでおいた。

 二人は畑仕事をするおばあちゃんに話しかけてきて、一緒にこの土地の話や最近の様子などを楽しくお喋りをしたらしい。

 玄田のおじいちゃんの畑もすぐ隣なので、人数も四人に増えて楽しいひと時だったとおばあちゃんは話してくれた。

「その女の子を見ていたら那智ちゃんのことを思い出してね」

 なかなか孫娘に会えないことをぼやくおばあちゃんに女の子のほうがこう提案したのだそうだ。


『だったら仮病でも使って呼び出してみたらどうですか。私も前におじいちゃんにそれをやられてしまって……。恥ずかしいですけど、慌てて会いに行ったんです。その子だっておばあちゃんのことを大事に思っていたらきっとすぐに駆けつけてきますよ』


 でも、と困ったように言いかけたおばあちゃんに彼女は続けてこう言った。

『怒ったりしませんよ。だって会いたいって思ったからこその嘘なんですから。むしろそんなにしてまで会いたかったんだ、って知ることができたら嬉しいですよ。普通』

 それは私も思うけど、でも迷惑なことには変わりない。私は心臓が止まる思いだったんだから。

 なんてことを思いつくお嬢さんなんだ。それは世間一般での常識には当てはまらないよ。

 そのまま二人とは別れて、彼女の提案のことも頭の隅に追いやられていた頃――、おばあちゃんが転んで足をくじいてしまったのだという。

「絶対してみたらいい、って何度も言われたからかな。だからフミちゃんが足を捻挫したときすぐに頭に浮かんで、これはって思ったんだ」

 そんな、名案を思いつきましたって感じで言われても……。まったく、その二人連れの存在がなければ 私は胸を痛めながらここまで来ることはなかっただろうに。

 余計なことをした罪は重いぞ。しかもラブラブカップルだと!? 許せん。


「病院には連れて行ったからな」

 そこに嘘はないとおじいちゃんが胸をはる。理由はまったく違うじゃないか! 心臓の発作と足の捻挫じゃ程度が違いすぎる。

 足の捻挫はたいしたことはなかったらしい。二、三日安静を取れば大丈夫とお医者さんには言われているそうだ。それは良かった。良かったけどね、私の怒りはまだまだ収まらないからね。

「もうっ。本当に心配したんだから。こんなこともう二度としないでよね。今度からは電話をくれたらすぐに来るから」

「良かったなぁ。フミちゃん」

「玄田のおじいちゃんはちゃんと反省して!」

「よしよし。お小遣いやろうなぁ」

 おじいちゃんが懐からぽち袋を取り出す。賄賂か、それは。これで許せってか。帰りの電車賃がないからありがたく受け取るよ!


「なにはともあれ無事で良かったじゃん」

 机の端で冬吾先輩が料理をつつきながらそう言った。

 周囲にはおばちゃんたちが群れていた。あれも食べてこれも食べてとせっつかれている。「はーい」と笑顔で受け答えをする冬吾先輩は守備範囲が広すぎなんじゃないだろうか。おばちゃんたちの顔が乙女のそれになっていた。

「そうだな」

 横から伸びてきた手が私の頭をぽんぽんと叩く。

 すっかり玄田のおじいちゃんへの文句に頭が集中していたから忘れていたけれど、二人とも心配して付いてきてくれたのだ。

 私は改めて二人に向き直り、「ここまで一緒に来てくれてありがとうございました。迷惑をかけました」と頭をさげた。一緒に心配してくれた二人には申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

「気にしない。気にしない」

 冬吾先輩が笑って、それに同意するようにこくりと委員長が頷いた。


「ところで二人のうちどっちが那智ちゃんの彼氏なんだい?」


 酔いの回った赤い顔をして尋ねてくる玄田のおじいちゃん。その言葉につられておばちゃんたちも興味津々な顔をして体勢を前のめりに変えてきた。

「どっちも違う!」

「えー、でも二人ともこんなにいい男なんだからどっちかは本命でしょう」

「私は冬吾くんかしら」

「私は岩田くんがいいわね。昔のダンナを思い出すわぁ」

「だからちがーーうっ!!」

 押し問答は車でかけつけた諒ちゃんがお怒りモードで乱入してくるまで続くことになった――。


 ※ ※ ※


 ふああっ。

 あくびをしつつ目覚めたのは六時のことだ。

 昨日は興奮しすぎてなかなか眠れなかったんだけど、まだ興奮が覚めていないらしい。朝の日差しと共に私は布団からむくりと起き上がった。


 昨夜は諒ちゃんに散々叱られた。

 玄関からどしどしと家に入ってきた諒ちゃんは、私の顔を目に入れた瞬間頭にごちんと拳骨を落としてきたのだ。目の前に星が瞬いた。すっごく痛かった。

 諒ちゃんが私に手をあげたのは小学校以来のことだ。それだけ心配をかけたのだということだろう。

「このバカ娘がっ。突然いなくなってどれだけみんなに迷惑かけたと思ってる!」

「ごめんなさい」

 諒ちゃんの怒声じゃなく、心配をかけたという事実に今更ながら後悔の渦が押し寄せた。同時に、諒ちゃんの昔から変わらない私に対するときの姿にほっとしたのもあった。

「本当に……ごめんなさい」

 無事で良かったとぎゅうっと押しつぶされそうに抱きしめられた途端、涙が出てきて止まらなくなった。

 おばあちゃんの元気な姿を確認できたとき、涙を流すことよりも先に騙されたことへの怒りがあって引っ込んでいた涙は、それをきっかけに次々と溢れていった。


「なんのために俺がいるんだ。何かあったら俺に言え、バカ。お前は一人で抱え込もうとするから爆発するんだ。だったら爆発する前に相談してこい」


 諒ちゃんの言う通りだ。

 私は何かあると一人で考えて動くから、いつも失敗ばかりしている。一旦パニックに陥ってしまうと、自分一人しかいないんだと思い込む癖が昔からついていた。体に染み付いてしまっていると言ってもいいかもしれない。

 どれだけ諒ちゃんがいる、手を差し出してくれるみんながいると分かっていても、いざとなったら頭から消えてしまうのだ。どうしてそう思ってしまうのか、理由は分からない。

 根の深い問題なのだ。変えなきゃと思いつつも、今のところ変えることができていないのが現状。

 べつに諒ちゃんたちのことを信用していない、というわけではないのだ。普段だって、諒ちゃんには相談や愚痴を聞いてもらっている。

 ただ、いざというとき呼ぶことができないのだ。頭に浮かぶのはただ一人だけなんだから――。


 そこまで思って私は首を振った。

「ごめんなさい、諒ちゃん」

 謝る私に、さっき拳骨をおみまいした部分を諒ちゃんは労わるように何度も撫でてくれた。

「もういいよ。那智だってたくさん心配してここまで来たんだもんな」

 やっぱり諒ちゃんは私に対する飴と鞭の使い分けが上手かった。一生諒ちゃんには敵わない気がした。


 私へのお説教が終わった後は、玄田のおじいちゃんへの説教だった。

「いい大人が小学生が思いつくイタズラみたいなことをして、恥ずかしくないんですか」

 こんこんと説教を垂れる諒ちゃんにも玄田のおじいちゃんは聞く耳を持たなかった。どこ吹く風といった感じで、飄々と諒ちゃんにお酒を勧めていた。玄田のおじいちゃんは強かった。

 最後には私を連れてちょくちょくおばあちゃんに会いにこさせることを約束させていたのだから、その勝負(?)は完全に玄田のおじいちゃんに軍配があがっていたと言っていいだろう。

 宴会は諒ちゃんや玄田のおじいちゃんたちが酔いつぶれるまで続いたのだった。




「少し寒いな」

 目覚めてしまうと二度寝する気にはなれなくて、私は上着を羽織って部屋を出た。

「よっ、おはよう」

「おはようございます」

 廊下を突き当たったところで冬吾先輩と出くわした。

 先輩はもう着替えを済ませて、私よりも早くから家の中を周っていたようだ。構えていたカメラを顔から放した姿に、家の中の写真を撮っていたのだと分かった。

 昨日電車の中で見た夢の内容もあって顔をしかめかけたけれど、べつに冬吾先輩は悪いことなど何もしていないので平静を装って近づいた。

「朝から準備万端ですね」

「ああ、これ? 許可をもらって家の写真を撮らせてもらってたんだ。建物とかもそうなんだけど、今までこういった民家を撮ることなんてなかったからさ。いい機会だからお願いしてみた」

 少し見てみるかと渡されたカメラの画面を切り替えていく。


 そこにはたくさんのものが写りこんでいた。いつも「おばあちゃん、来たよ」と開けて入ってくる玄関の扉、使い込まれた台所、深い色合いの木目の廊下、昔からある古い流し台。

 しぼりこまれた優しい光の中で、それらは温かみを持ってそこに存在していた。

 人は写りこんでいなかったけれど、どれも今にも人の声が聞こえてきそうな息遣いを秘めている。

 私の記憶にあるおばあちゃんの家の光景だった。

「あ、これ……」

 次に切り替えた画面に現れた写真に私は写真を切り替える指を止めた。

 写っていたのは、昨日の宴会の光景だった。いつの間に撮っていたのだろう。

 それは部屋全体の俯瞰で、騒がしい宴会の様子が写りこんでいた。――まさか次も?

 次に表示された写真もまた人の姿だった。その次、またその次もやはり……。

 笑っているおばあちゃん、へべれけに酔っ払う玄田のおじいちゃん、料理を取り分けるおばちゃんたち。たくさんの優しい人たちの姿だった。写真を切り替えるたびに色々な表情をしたみんなの姿が写りこんでいる。

「人は……撮らないって言ってたじゃないですか」

 少しばかり水分の混じった声になって、慌てて鼻をすする。

「オレだってたまには主義に反することもするよ。いつかはなくなるものでもさ、こうして記録には残せるだろ」

 冬吾先輩はそれを見なかったことにして目を細めて私に笑いかけてきた。

「昨日の話、聞いていたんですね」

 私はどういう顔をしたらいいのか分からなくて、眉を八の字に変えた。


 昨日、騒がしい宴会の中でおばあちゃんが教えてくれた。

「こうして那智ちゃんやみんなと一緒の時間を過ごせて良かったわ。もうね、この家を売りに出そうと思っていたのよ。楽しい思い出ができて、この家も満足だと思うわ」

 ここ数年、おばあちゃんの足が弱ってきていることは知っていた。

 一人で畑をやっていくのも限界があるから、とおばあちゃんは言った。まだ元気なうちに家を綺麗にしてお別れしようと。

 それはいつかと聞くと、おそらく夏の終わりにはと答えが返ってきた。

「……また、来るよ。今度は私の友達も連れて。それで最後の瞬間まで、楽しい思い出をこの家に作ってあげよう?」

 あの夢のようにはきっとならない。

 私の友達はみんな優しい人ばかりだから。わたしはつまらないなんて思わないし、みんなも自分だけ楽しければいいなんて勝手なことなどしない。

「そのときは写真をいっぱい撮ろうね」

 こてんと頭を肩に寄せると、おばあちゃんはその温かい手で頭を撫でてくれた。




「写真、よかったら後でもらってよ。オレの撮ったものだから嫌かもしれないけど」

 私からカメラを受け取った冬吾先輩が言う。

「なに言ってるんですか。先輩のことは嫌い、いや苦手ですけど先輩の撮る写真は嫌いじゃないですよ」

 言うと、先輩は驚いたように目を丸くさせた。

 これまでの私の態度があれなので、写真も嫌いだと思われていたとしても仕方がないことかもしれない。でも嫌いじゃないんだ。冬吾先輩の写真。私の写真が掲載されたことに関してはまだ納得していないけど。

「へえ、苦手か。ま、嫌いから昇格できたってだけでも良しとするか」

 ぐしゃぐしゃと頭を撫でられて顔を上げると冬吾先輩が満足げな笑みを見せた。


「付いてきたのはたまたまだったけど、ここに来られて良かったよ。ありがとな、那智」


 冬吾先輩の突然の呼びかけに私は「えっ」と目を見張った。

「冬吾先輩、今……私の名前」

「あー、腹減った。朝ごはんはまだかなー。できたら呼んでね、人工物」

 やっぱり気のせい?

 冬吾先輩はそ知らぬ顔をして口笛を吹きながら「もうちょい写真撮ってくるわ」と外へと歩いて行った。

 私はその背中を見送りながら、ぐしゃぐしゃにされた髪を手で撫で付けた。


 どうやら今度先輩から写真をもらったときにはきちんとお礼を言わなければいけないみたいだ。

 いつも皮肉の応酬ばかりなので気恥ずかしいけれど、そのときになったら素直にありがとうと言えるように今から練習しなきゃいけないなと思った。





冬吾と少し近付いた。

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