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契約その262 Aloha!ハワイ!

 ダイヤモンドヘッドの景色を堪能したユニ達は、近くのショッピングモールで買い物を楽しむ事にした。


「色々頼まれてたの。部活の後輩から」


 七海が買い物メモを片手に店内を散策していた。


「えっと……ココナッツオイルに……」


 それを見ていたユニは、七海に以前から気になっていた事を聞いてみた。


「そういえばさ、部活の練習とかはいいの?ほら、夏の大会とか……」


 それを聞いた七海は、その事かと笑いながらこう言う。


「大会は七月中に終わったよ。夏の大会が終われば私達は引退状態……だから結構ヒマなんだ。たまに顔を見せるだけで」


「ヘェ……」


 ユニが納得した様な声を上げる。かつては半ば休部状態だった部活が、よくぞここまで復活したものである。


 七海が幸せそうで何よりだと、ユニは思った。


「さてと、おれもお土産買わないとな」


「お土産?一体誰に買うの?」


 アゲハが意外そうな顔をしながら聞いてきた。


「ああ、クラスメイトの男子達に……一応友達だからさ」


 作中で必要ないから描写されてないだけで、ユニには一応男友達はいるのである。


「ウチもお母さんにお土産買わないと」


 アゲハもそう言いながら、お土産を見ていくのであった。




 ―――そして翌日―――


「みんな、荷物は持ったか?」


 一週間過ごしたホテルの前で、丁井先生が聞く。


 ハワイ旅行を終え、ユニ達はいよいよ日本へ帰るのである。


 行きと同様にどれみが呼んだリムジンに乗り、ユニ達は空港へ向かう。


「思えば色々あったな……」


 リムジンに揺られながら、ユニはハワイでの出来事に思いを馳せる。


 ハワイの窃盗団と対峙し、宇宙へ行って地球を救い、そして神と戦った。


「なあルーシー。楽しかったか?ハワイ」


 ふと、ユニは隣に座ったルーシーに感想を求めた。


 ルーシーの心は一つである。


「ああ、勿論だ。すっごく!楽しかった!」


 笑顔で答えたルーシーに、ユニもまた笑顔になるのだった。


 空港に辿り着いたユニ達は、どれみの自家用ジェットに乗り込む。


「偏西風の影響で、行きと比べて帰りは少し遅くなります。各々自由に過ごしてください」


 どれみが言う。


 もっとも、料理は頼めば好きなものを出してくれるし、飛行機のわりにはトイレはまだしも風呂やシャワーまで完備している。


 ラジオやテレビもあるので退屈はしないだろう。


「さてと、アタシは楽しみの酒だ!」


 丁井先生が、ホテルから持って来たシャンパンを開け出した。


「花鳥、一緒に飲もうぜ」


「ダメですよ!私未成年ですし!」


 風月が慌てて断る。


「いいだろそんなの。大正時代なんかそんな法律なかったんだから。ほら、20世紀生まれ同士さ!」


「同じったって、90年以上差がありますよね!?それにこの時代で生きる以上、()()()のルールに従います!」


 そんなやり取りを見ていたユニは、少しだけ安心した。


「さてと……」


 藤香は、自分の仕事道具を取り出して飛行機内のテーブルに広げる。


「休みを入れた分、ちゃんと働かないとな」


 そう言うと、そのまま一心不乱に仕事に取り組み始めた。


 彼女的にはリフレッシュできた様で、いつもより筆が早い。


「じゃあぼくも動画の編集を……あと『ハワイから帰ってきた配信』もやるからその台本を……」


「アイクの一件からハワイ関係の案件が増えましたから電話がひっきりなしに……」


 メイとどれみもそれぞれ仕事に入るらしい。


「すげーなみんな。こんな時に仕事って。ほらよく言うだろ?『家に帰るまでが遠足です』って。旅行も同じだ。家に帰るまでが旅行なら、帰るまで楽しむのが一番だろ!」


 それはあくまで丁井先生の意見である。酒が入ったので態度がデカい。


「ユニ!トランプやろうよトランプ!」


 アゲハに誘われ、ユニはその輪の中に入っていった。


「何する?ババ抜き?大富豪?神経衰弱?それとも七並べ?」


「大富豪やるんならルールを統一しないとだろ」


「そっか……じゃあババ抜きにしようか」


 そんなこんなで、日本までの旅路を楽しんだユニ達なのであった。




 しばらくして、ユニ達は羽田空港まで戻ってきた。


 そこからはまたどれみが呼んだリムジンに乗り、いよいよ瀬楠家へと戻ってきたのだった。


「やっと着いたか……。でも久しぶりって感じがしないな」


「まあ夢の中で過ごしてたしな……」


 ユニにルーシーが賛成した。


 一応、丁井先生は自分のアパートの状況を確認した。夢の中で壊された事で心配になったのである。


「大丈夫ですよ。あの夢の中でもちゃんとおれが……おれ達が直しましたから」


 ユニが優しく言う。


「さてと、こっから忙しくなるぞ。『神殺し』について色々調べないと」


 アザエルが言う。


「私は関係各社さんにお土産渡さないと。まずは仲間と社長から」


 お土産の袋を持って、ルアは家を出て行った。


「私も神社が心配だから戻るね」


 ミズキもまた把羅神社へと戻っていった。


「そうだな……色々帰省もあるし……私はこの隣だけどね」


 七海もまた、隣の自分の家へ戻っていく。


 意外と、まとまりがなくてバラバラである。


 だがそれがユニ達のあり方だ。


 それでも、心は繋がっているのだから。


 ユニはそう思いながら、それぞれ行動し始める彼女達を見送るのであった。


 悪魔との契約条項 第二百六十二条

たとえ離れていても、心は繋がっている。

読んで下さりありがとうございます。

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