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死神の英雄記  作者: わにわに
第一章 異世界
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番外編 アンナとクリス

 ジンが町を離れた数時間後。アンナ・リーリエは今日も昨日と同じように、フレディの元へと向かっていた。ジンと共に特訓したことで得ることの出来た魔法への新たな手応え、それを確実に自身のものにする為だ。


「⋯⋯ジン君は今頃どのへんかなぁ」


 2週間前、ウロの森で出会った少年。嵐のように成長し、嵐のように功績を挙げ、嵐のように旅立った彼に思いを馳せながら、彼女もまた、歩を進める。未来の彼に会うときに、胸を張っていられるように。


「先生こんにちはー!」


 フレディ家に着いたアンナは、いつものように挨拶する。が、返事が無い。どうやら留守にしているようだ。


「あれ?先生今日は用事無いって言ってたのにな⋯⋯練習場かな?」


 よくあることだ。特に疑問に思うこと無く、アンナは練習場へと向かう。着いたそこには⋯⋯、


「クリス、集中が切れてるよ」


「痛てっ!」


「クリス〜!?」


 この場所では2年ぶりに見る、クリス・ジェファードの姿があった。





「なんでクリスがここにいんの!?」


「⋯⋯アンナが言ったんだろ、魔法を覚えたいなら先生の所に行けって」


「そのときあんだけ嫌がってたじゃん!」


「いつまでも逃げてる訳にもいかないからな」


 遠くを見ながらそう言うクリスの横顔を見て、これは旅立った弟分の影響によるものだと理解した。


「ねぇクリス、ジン君と最後にどんな話したの?」


「大した話じゃねーよ。⋯⋯ったく、町を出るなら言えよあの馬鹿」


 小声でぶつぶつ言うクリス。後半部分は聞こえなかったが、アンナはもう一つ食い下がる。


「大した話じゃないなら教えてよー」


「絶対教えない」


「え〜⋯⋯」


 気になる、いつか絶対聞いてやろう。そう心に誓うアンナ。


 しかし、しかしてその前に。


「⋯⋯あたしも頑張んなきゃ!」


 一つ気合を入れ直し、アンナは笑顔でクリスに並ぶ。天才少年に負けぬよう。

第一章完結!!

次回からは第二章『旅立ち』編スタートです!





作品を読んで下さり、ありがとうございます!!



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