異世界恋愛婚約破棄短編で日刊表紙入りしたけど、そもそも息が長くないのですが……~流行りに乗った作者が感じた流行りの限界~
初めまして。譚織と申します。
今回のエッセイで言いたいことは、まぁタイトルの通りで御座います。
私は4月から連載作品を開始してなろうデビュー、9月に完結。
それからポツポツと短編を書いて暮らしておりました。
ジャンルはホラーやコメディなどで、たまにランキング入りしたりしてちっぽけな自己肯定感を高めていた訳なのですが……
先週の土曜日、私は思ってしまったのです。
「あー、なんか強いアレになりてぇ……」
語彙力が心配になりますね。
まぁそんなこんなでランキングを見に行きました。
以前から異世界恋愛が強いということは知っていたものの、だいぶ凄かったですね。
んで、単純な私はこう思うわけです。
「俺も書くかぁ……」
一人称が俺なのはお気になさらず。
2分程でしょうか。異世界恋愛ランキングをパラパラめくり、キーワードを軽く見る。
するとどうやら【悪役令嬢】【婚約破棄】【ハッピーエンド】【女主人公】という物が強そうだ。
それを元に、私は話の概要を考えていきました。
「………………」
「……………………」
「……………………………」
それから10分。
プロットの雛が誕生しました。
1.主人公は使用人。
2.王子に人違いで婚約破棄される
この2つから、細部を考えます。
すると人違いの理由付けに1番いいのは、王子の目が見えないことでした。
そして重要な要素である悪役令嬢。これは使用人である主人公の主人を、悪役な令嬢にしておけばいいやー!
まぁこんな感じで私は書き始めました。
細かい所はその場のノリで。
完成したのは日曜の夜。6000字の短編です。
投稿は昼休みを狙った、翌日の12時1分にすることにしました。
さて、夜が明けて月曜日。
朝のうちに投稿の準備をしておきます。
タイトルは…… 奇をてらった物は苦手なので、シンプルに要素からつけます。
『王太子様に婚約破棄されたけど、そもそも私はあなたの婚約者ではないのですが……』
キーワードは、もちろん前述の【悪役令嬢】etc.で、ジャンルは異世界恋愛。
これで私の第十何子が世に出る準備は整いました。
あとは12時になるのを待つだけ……
待つだけ……
そうして12時。私は投稿[確認]のボタンを押し、なろうという荒海に我が子を放り投げました。
………ここからは読者様との闘いです。
投稿から10分。1個目の評価が付きました。しかし評価は星3個。
……ヤバイ?
危機感が芽生えてきます。
この日の異世界恋愛の日刊100位のボーダーはポイント200。
そこまで稼げば私が前に住んでたVRMMO村なら表紙なのですが……
とにかくそんな修羅の道。が、短編である以上1度放り投げたらなんの手の施し様もありません。
ただ信じて待つのみ……
―――――その日の夜。
なろうのランキング更新は、朝昼夜の3回あります。
私の作品の名前は、ありませんでした。
この時点で獲得ポイントは100ちょっと。
まぁまだ6時間。焦る程でもありません。
そう自分に言い聞かせ、朝を待ちます。
火曜日。
朝起きて、最初に見るのはランキング。
1桁を下り、半分をスクロールし……
「あった!!」
異世界恋愛ランキング75位。獲得ポイント250。
投稿から18時間が経った状況での、私の位置です。
が、ランキングに乗れば露出は増えます。
こっからは面倒いので割愛しますが、その後もぐんぐん伸びていき、木曜日の朝にジャンル別日刊5位を遂に獲得。
夜にはジャンル別2位、総合日刊3位にまで至りました。
その時のポイントが1日3500ptです。
私の娘が、なろうで3番目にポイントを稼いだ作品へと成長したのです。
ちなみにその時のpvは1日2万ちょい。あれ? ポイントの割には少ないな……
まぁともかく、それからは落ちる一方でした。
大事なのはここからですからね!!
金曜、ランキングが1桁に落ちます。それと同時に、明らかなポイント、pvの伸びなさを感じます。
そう、ランキング勢が大概読んでしまい、私の鉱脈が尽きたのです。
土曜。おそらく600ポイント程度獲得。pvは7000。ランキングは2桁に。
日曜。ポイントは数百。pvは4000ちょっと。
月曜日。pvは1000ちょっと。
そして今日、火曜。投稿から1週間と1日目。
ポイントの増加は数十。pvは1000に満たない程度……
投稿からここまでの短期間で、総合3位にまで上り詰めた娘はここまで没落してしまいました。まるで令嬢ですね。ハハッ。
これでも多いよ! って方は1度異世界恋愛を書いて自己肯定感を高めましょう。そして私と一緒に悟りましょう。
私の連載作品は、別にランキング強者!という訳でも有りませんでしたが、投稿した日には必ずpvは4桁に至っていました。
この体験から、私は大きな、大きなことを学びました。
「なろう異世界恋愛人気って叫ばれてるけどそんなことなくね?」
実際、月間ランキングを見に行けば上位はハイファンだらけです。
今回の私の短編も、週間では10位代。
息が短い!!!
流行りの波に乗れ。
これは私は何一つ間違っていないと思います。
実際、今回の私のチャレンジは流行り完載りです。
しかし…… 今の異世界恋愛人気は表面上のものでしかありません。
連載したい! でもなろうは異世界恋愛が強いから……
そんなことないんです!
月間を取れる作家を目指しましょう。僕は目指します。
サイトの衰退云々が語られる昨今ですが、前を向いて、自分に都合のいい未来を信じて共に頑張っていきましょう。
こんな自分語りエッセイですが、Twitterなどで悲観されている方が多かったので書いてみました。