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17 GW5日目

キャンプにやって来たのだが、まだまだ時間があるので竹原市の道の駅に寄ってみる事にした。


道の駅の建物の中は、アニメたま○らでいっぱいだな。

「このアニメ知らないよ、洋一さんは知ってるの?」

「何年か前に此処に来て、知ってからアニメを全部見たよ。映画もね」


このアニメを通じてローライが欲しくなったもんだ。別に写真が撮りたい訳では無いが、なんと無く飾りたくてな。


「キャラは、ゆるい感じで。…って!この子、猫なの!?」

丸っこい綿あめ見たいな生物のもも○こ様だな。意外に男気のあるキャラだ。


「ここでお土産買うのも良いけど、メインは向こうだ」

「まだあるんだ!いこ」

何気に腕を組んで来る。まあ慌てるような歳でも無いのでそのまま……内心は嬉しいけどな。


ここの町並保存地区は、古い建築物が多い。何軒か直に中を見学出来る様になっている。

「さっきのアニメの舞台がこの地区なんだ」

「そうなんだ!私もこのアニメ見て見たい」

ネタバレになら無い様に見学だけにしとこう。アニメの節々で今日行ったとこを覚えていてくれたら良いな。


階段を登り西方寺の境内に入り、普明閣に行く。ここは土禁なので靴を脱いで上がると竹原の町並みが良く見える。作中でもよく見る光景だ。


「景色が良いですね」

「瀬戸内海が良く見えるだろ、すぐ目の前に大きな島が見えるだろ?今日、キャンプする大崎上島だよ」


景色を堪能後、もとの大通りに戻るとお好み焼きが見えるので寄って行こうかな。


「少し小腹が空いたから、お好み焼き食べない?」

「良いけど、ここで食べたらお腹いっぱいにならい?」

「だったら1枚を皆で食べようか」

「それが良いです!」

店内に入って行く。注文は帆立とチーズ入りを頼んで席に座って暫し待つことに。


熱々なお好み焼きが運ばれ鉄板の上に置かれる。ソースの香りが漂う。ビール呑みたいなあ…。


「お酒は駄目だよ!私、免許持って無いんだから」

『だめだよ』

二人に心を読まれただと!

「お兄ちゃん運転手なら酒はださんよ。彼女泣かしんさんなよ」

「ははは……諦めます」


「「頂きます」」

『いただきます』

ヘラで切って、ふうふうして弥生にあ〜んしてみる。

「ほい、あ〜ん」

「えっ!は、恥ずかしいよ」

その顔が見れただけで満足だ。恥ずかしながらも口へ運ぶ。


「美味しい!」

『コロも食べてみなよ』

取皿に置きテーブルの上でそっと吸収してる。

『おいしいね』


「洋一さん!はい、どうぞ」

お返してきたが、俺に照れは無いので普通に食べる。おっさんの照れに需要も無い。

「うまいな」

ふと、視線感じたので見ると。


他のお客さんや店員さんからヤジが入る。

弥生は茹で上がってた。これだけ視線があるとコロにあげられないな。


なんやかんやでお好み焼き屋さんを出る。少し歩き、一体のお地蔵様の前で止まる。

「おかえり地蔵、別名願い地蔵だよ」

「願い地蔵?」

願い事をお願いしながら、この地蔵を抱きかかえて、ざっくり軽かったら願いが叶うと言われる。


「何でもいいから、願い事しながら持ち上げてみなよ」

「やってみるね」

何の願い事するんだろうな…。

『洋一さんとずっと一緒にいたい、側にいられますように、勿論コロちゃんも』


「僕もやよいとずっと一緒だよ」

あれだ…念話と想いがごっちゃになった様だ。


私何やってるんだよ!全部聞かれたよ。くぁwせdrftgyふじこlp。


地蔵アタックを受けた俺は、HPが5減ってる。弥生さんやそんなに振り回せるって事は、願いは叶うんじゃ無いかな。


「だ、大丈夫!ごめんなさい!私ったら、…あの、聞こえてませんよね?」

「この先何があるか解らんが、弥生が愛想つくまでは一緒にいるよ」


独りで寂しいから寄り掛かってるだけだし、飽きるまでは一緒いるよ。彼氏でも出来れば、……まて!何か父親の気分だ、娘はやらん!とか言いそうだな。


『よういち鈍い?鈍感?何気に酷いよね』

何故かコロに貶された。


「そろそろキャンプ地に行こっか」

「は、はい」

「俺は嬉しいよ。ありがとな」

頭に手を乗せる。

「僕もだよ」


竹原港を目指し、15分位で到着此処には道の駅の海バージョン。名前もそのままの、海の駅がある。ここで海産物を購入して置く。次の船便まで時間があるので丁度いい。


海産物等を購入して時間を潰すがまだ時間があるので、バーガーを購入し車へ戻る。


「弥生、コロ、竹原バーガーでも食って時間潰そう」

「「ありがとー」」

一口パクりと食べる。このコリコリが竹の子だな、良いアクセントになってるな。


「コリコリしてる、これ竹の子かな?」

「流石に分かるか、正解だ。」

「バーガーに竹の子はちょっと斬新ですけど、美味しいよ」


食べ終わる頃にフェリーが見えて来たので丁度良かった。車ごとフェリーに乗込みパーキング位置止める。

「デッキに行こうか」

「うん。フェリーって乗る機会が少ないから出たくなるよね」

それは分かる。小さい子居るとハラハラするんだがね。


ふとマップに目が止まる。やっぱし海の魔物いるんだな。討伐は難しいか、フェリーの航路は決まってるもんな。

『マップを見てくれ…。一応注意だけはしといてな』

『『りょうかい!』』


船首に移動して、もうおっさんしか知らないネタをやってみよーと思う。まあ俺も当事者になるが、弥生を連れて行く。


「弥生、ここで両手をこう拡げて立ってみて」

自分で実演をして見る。だがフェリーのデッキはタイタニック号みたく船首は尖って無いので当然周りに人が居るけどね。


「これって?」

「さあ!ここであのセリフを」


「私、飛んでる」


知っているだと!ココまでノったら、このまま、波に乗るしかない。

拡げてる弥生の手に、自分の手を重ねる。


後からハグへ移行し、弥生が振り向き瞳が合う……。暫く見つめ合ってたが、弥生の瞳は閉じられた。


…………唇が触れ合った…………。


でも、ここって中の人からも丸見えな訳だし、両サイドには当然ちびっこらも居る。

ちびっこの「チューしてるよ、お母さん!」で、我に帰る弥生。


弥生は、俺の胸に顔を隠していた。周りの人からは、戻ったら映画を見たくなっただとか初々しい!等の言葉が飛び交う。


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