12 GW 3日目
帰りの電車で弥生から早速緑のアプリから連絡が有ったよ、明日は何するかってよ。
雨だから何処にも行く予定無いぞって答え、家事掃除予定を伝えた。
何だろう懐かれた?まあ悪い気はしないので良いか。3日目の俺の休みも聞いてきたので答えたら即、返事がくる。連れていけだの迎えに来てだの。
軽自動車で良ければ、どうぞご自由にと返すと、住所を送ってくる。ハイハイ迎えに行けば良いんですよね…。って女の子が簡単に住所教えるな!って返すと。
パーティー入ってるから宇品来たら解るよねって、仰っしゃる通りです。
服装は動きやすい服と靴でと送信。一応、魔物の反応が有ったら狩る予定だしな。帰って軽く食べて寝るかな。
2日目の朝、カーテン開けると窓に雨が打つのが目に映り空を見上げると灰色に濁る。予定通り家事掃除だな。
掃除の最中、弥生よ暇なのか?俺の掃除は全く捗らないぞ。明日の連絡事項はまだ良い、[雨ですね][今どこ迄掃除終わりましたか?][今、鬼滅○刃のアニメ見てます!]と、逐一報告と質問が…。
返さないと[アレ?届いてない?]とかもう一回同じ文章が流れてくる!昼飯は簡単にレトルトカレーで動画でも見ながら食べてると2、3分置きに入ってくる。
俺、デバイスもう1個買おうかな…。見れ無いじゃん!
3日目の朝早い時間だが、弥生も早朝で道場での練習で早起きらしい。
既にマンションの下で待ってるな。結構良いトコだな、俺の安アパートとは違うぜ。
車を降りて挨拶してるとコロも助手席から顔?を出す。
「おはよー弥生」
『おはよー』
「おはよう御座います、洋一さんコロちゃん!」
うん、今日も元気だな。
「動きやすくて可愛い服だな」
「もう!ありがとうございます」
少し顔が赤い照れてるのかな?
「小さい車だがどうぞ」
どうせコロと一緒に助手席座るんだろうなとドアを開ける。
「コロちゃんは私の膝の上ね」
『うん一緒だね』
「車の中ではなるべく念話で話しな、レベルアップに繋がるからな」
「うん、そうするね」
『ONDAのMvanかぁ、azdaじゃ無いんだぁ?』
『俺独り身だし大きいの要らないかなと思ってさ、後は全部フラットにして車中泊しやすいじゃんコレ!』
『キャンプとか私も付いて行くしー』
『え?一緒に寝ても平気なのか?』
『平気だよ、道場で泊り込みとかもあったし、コロちゃんも一緒にでしょ?』
『もちろん!みんないっしょだよ』
車は2号線を走る。真っ直ぐ目的地に行くのは面白味が無いので途中で曲がる予定だ。
『此処を左に曲がれば駅があるだろ?あの近くのアパートに住んでるよ』
『じゃぁ私が洋一さんの家行った方が良かったんじゃ無い?』
まあその通り何だが。
『歩いて市電に乗って、JRに乗ってじゃ1時間は掛かると思うぞ』
『だから迎えに来てくれたんだ、ありがとうございます』
『よういちは甘いからね』
クスっと笑う弥生を見て少し照れてしまうおっさんだ。
っとそれよりコロにお願いしとかないとな。
『コロ、弥生に魔力操作を教えてやってくれ』
『そうだね無いと余り魔物にダメージ与えられないもんね』
『魔力操作?』
コロに説明され、精神統一中の弥生。まあ彼女なら直ぐ出来るだろうな。
私の膝の上でひんやりしてたのに、少し暖かい?違う何かが流てる。これが魔力なんだ。
洋一さんが心臓と少し離れた場所に魔力タンクが在るってアドバイス貰った。意識を深く落とす……。
これかぁ少し暖かいし冷たいような、何か変な感じだよ。これを身体に、血液の流れの様に循環させる。
〈大善弥生NEWSKILL 魔力操作1〉
〈大善弥生NEWSKILL 属性適正1 火水風〉
『わわわゎ、スキル2つも覚えたぁ!やったー』
『『え!』』
『えぇとね、魔力操作1と属性適正1 火水風って出てるよ』
『おお凄いな』
『4大属性を3つも覚えてる、やよいすごいよ!』
『洋一さんもコロちゃんありがと。属性適正って凄いの?』
『くっ……。覚えられ無かった』
『適正有っても1個で、2個でも凄いよ。よういち0だもん!』
コロから精神的ダメージを食らう。俺の精神はもう0だ。
〈只野洋一NEWSKILL 不屈1〉
な、何で今覚えるんだよ!
『どうかしました?』
『??』
『何故か不屈1を覚えた…。』
車内に笑いが響く。
取り敢えず、車は左に曲がり団地を目指す。
『あれ?路って、こっちだっけ?私今日向かう場所の地図見てたんですよ』
『少し遠回りして志和を抜けるんだよ、山の中では魔物の遭遇率が高いからな』
『へぇーそうなんだ』
『だからコロと弥生はマップに集中な』
『『りょーかい』』
団地の横を掠めるように進んでいくと、離合が難しくなる細い道だ。
営業で廻って居た頃は、頂上まで行くと少し開けた路に出る。其処には昼寝スポットがある、サボりには最適だ民家も無いからな。
『洋一さんって不真面目?』
『適度に手を抜いてストレス軽減のメンタルケアだ』
『ようはサボりね』
はい、そうですが認めたらいかん!世の営業マンの憩いの場所を守る!
それは置いといて、赤点3つか。
『此処に車を停めて少し歩くよ』
『はい!』
『りょーかい』
さて少し山の中を進みながら簡単な作戦を伝える。
『コロは能力値の殆どを、弥生の刀で付いて上げて』
『そうだね、よういちはライフル?』
『普通は男が行くもんだが、生憎と剣術に心得は無いもんな』
『俺は狙撃とサポート、コロは弥生の護衛、弥生は接近だけど、魔力操作での強化はいざって時な?』
『え?何で?』
『MP低いし気絶するぞ!成るべくコロのMPを使ってくれ、俺も魔力弾はコロの使うしな』
『僕お酒強いもんね』
『お酒?』
日本酒入れた紙コップを見せこの1杯で20位回復するのを伝える。日本酒の種類の調査はして無いので、後はそのうちに呑む!
怪我の説明もしたが飯を食っても大きくは回復しないし、人間の胃袋には限界があるからだ、スライムボディのコロは問題無し。
『てな感じなんだ』
『そうなんだね、回復要員欲しいね。私が倒したキラービーは毒だよね』
まあ、回復系じゃ無いだろうな。
『刀は実家に登録無しのを吸収したやつだが問題無いか?』
『普通の打刀だけど綺麗だね』
それは擬態で錆の再現無しで刃が一番良いところを全面に出すからな。
『槍術のレベルが高いけど管槍だっけ?あんまし見ないもんな』
『実家には私の槍と刀あるんだよね、今度コロちゃんに吸収して貰おうかな?』
持ち運びを度々やってたら職質されそうだな。
『見えたな』
距離は120m位かな。
『普通のゴブリン3体だ、狙撃で1匹行った後はアドリブだが狙撃の合図は送るな』
『りょーかい』
『コロも頼むな』
『やよいは護るよ』
1匹は此処からでも行けるが、2匹は難しいから素早く移動だな。
『行くぞ』
『『うん!』』
弥生は走り出し、気づかれる…。
FAする前に行くんだからしょうが無い、気お取り直し撃つ。
バシュ!っと音ともに、ヘッドショットだったが…思い、だした。
〈経験値を獲得〉
結構グロテスクになるんだった、弥生は大丈夫か?
心配を余所にし、2匹の間に居た。
『コロちゃんいくよ!』
『うん』
下から斜めに斬り上げ1匹目を斬る。勢いをそのまま殺さず、反対のゴブリンを斬った……様に見えた。
〈経験値を獲得〉
〈経験値を獲得〉
〈大膳弥生LV4〉