ある少女の葛藤
初投稿のク○文章です。小説と言っていいのか不明です。掌編?短編?くらいに思って頂ければ。
怖い
銃を持って思う。
気持ち悪い
目の前の人間が。
怖いとても。とても怖い。
撃たなければ、私が撃たれる。
それは、嫌だ。
まだ生きていたい。
死にたくない。
吐き気がする。
どうしても過呼吸になってしまう。
怖い。
心臓の鼓動が聞こえる。とても、大きい。
やだ、怖い。なんで、こんな…嫌だ。
トスッ
「ッ!?」
「おい、167番。」
監視官だ…
「は、はいッ!」
「撃たないのか?」
「いっいえ!撃ちますともっ!」
「そうかそうか。良かった。もし、もしだ。撃ちたくなかったら、捨てても良いんだぞ。まあ、その時は俺が正当な判断を下すけどな。」
このまま撃たなかったら…確実に、殺される。
どうする?
どうしたらいい?
どうすれば助かるの?
どうしたら助かるの?
バンッ!
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁ」
他の人が、撃った。
「おぉ、165番。よく撃ったな。」
「はっ…はい…」
「よし、俺が次の部屋に連れてってやる。」
「あ、待ってくれ小野田監視官。」
さっきの監視官の名前。小野田って言うらしい。
「ん?なんだ?」
「今トイレに行こうとしてたんだ。丁度いいからついでにと思ってね。」
さっきの監視官を呼んだのは西宮監視官。女の人なのになぜかここにいる。とても…優しい人なのに。
「おう。じゃ、俺は引き続きここを見とく。おい!そこの監視員!そいつ連れてけ」
そいつ…殺された人。
殺された人はそいつ同然。なら、私も殺さなきゃなのかな…
目の前の人間に向き直る。
撃つのは怖い。でも、撃たないと…私が撃たれる。
……
撃つしかない。
撃つ!撃たなきゃ!
目の前の人間に照準を合わせる。
私は、引き金に力を込めた。
バンッ!
「うがぁッ」
「……」
ついに撃ってしまった。
「おぉ。167番、よく撃ったな。」
また、同じ言葉。
「はいッ…」
怖さが、消えた。
なにか、なにか変な感情が巻き起こる。
これは、なんだろう?
「よし、俺が次の部屋に連れてってやろう。」
「あ、ありがとうございます」
私は、鉄の臭いがするその部屋を出た。
この女の子は吹っ切れたのです。
監視官に銃を向けないのは、向けた時点で撃たれるから。
監視官はそのくらい簡単に気付けてしまうのです。
監視員は別。