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訪問許可

サラが、エルフの王女様の顔をじっと見て。

蒼白になっているエルゥを見て。

ひたすら無表情の俺の顔を見て。

再び王女様の顔を見て。


「王女様・・・?」


かすれた声で、サラが訪ねる。


「申し遅れました。リフィア=マリア=シス=エルブン。エルブン王国の第一王女です」


リフィアは第一王女だった。

リフィアが微笑み、


「此度の件、宜しく御願いしますね」


そう告げる。


「だ・・・駄目です駄目です駄目です駄目ですうううううう??!おね・・・お姉ちゃああああああん?!」


サラが涙目で叫ぶ。


「ほら、リフィア様、サラ様も駄目だと仰っている。お帰り下さい」


「なっ・・・サラ様?!言われた事を違われるのですか?!」


「ご・・・ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい!でも、駄目です!」


サラが土下座して頭を擦り付ける。


「サ・・・サラ様、その様な事はなされないで下さい」


エルゥが慌ててサラを押しとどめる。


「そうですよ、サラ様。大丈夫です。私が此処に残れば良いだけ」


「駄目ですからね、リフィア様?!」


エルゥがリフィアをがっしりと掴む。


「リフィア様。此処は人間の国。そもそも、貴方様がお越しになってはならない場所です」


俺は、ぽつり、と語り出す。


「いえ、これからの時代、種族間の違いで区別するのはあってはならない事です。エルフと人間は、もっと交流すべきなんです!」


リフィアが叫ぶ。

あのなあ・・・


「リフィア様・・・貴方様がこの城に留まったとして・・・それで何かあれば、どうなりますか?」


俺は、低く、淡々と尋ねる。


「それは、此処に留まった私の責任。誰の責任も問いません」


リフィアが胸を張って言う。

俺は、続ける。


「それで、それを容認したエルゥは、どの様な処罰を・・・いえ、それ以前に、どの様なお気持ちになられるか分からない訳ではないですよね?」


「・・・」


リフィアが俯く。


「そして、その咎はまた、サラ様も──いえ、人間全てが背負う事になります。貴方の国は、我が国を、いえ、人間を許しますか?」


「それは・・・」


リフィアが呻く。


「どうかお帰り下さい、リフィア様。エルゥ様お付きのメイドは、皆、無事に帰るべきです」


俺は、リフィアに向けて微笑むと、


「そして、今回、またお会いできて、大変光栄でした。また、貴方様にお会いする為、貴方様の国を訪れる事を、許可願えますか?」


「──は、はい!是非、お越し下さい。お待ちしております!」


リフィアが、満面の笑みで言う。

絶対に行かないけどな。


--


「・・・疲れた・・・」


「同じく・・・」


夜会が終わり、帰宅。

俺が疲れているのは分かるが、何故セライアが疲れているのか。


「まさか、エルフの姫さんが此処まで来るとは・・・」


「というかキミさ。エルフとの出会いとかあったなら、教えて欲しかったんだけど?!エルゥ姫騎士の名前聞いた瞬間、気付けた筈だよね」


「無茶言うな。同名の別人としか思わねえよ。そっちこそ、エルブン王国がエルフの国だって一言言ってくれれば・・・」


「むむ・・・確かに。それは私の落ち度だ」


エルフ=エルブンとか、普通は結びつかない。

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